125キロの加速 ナツのオトメ5
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『これ、結構スゲー試合かもっスよ』
開口一番、切原さんが切り出した。
「誰と誰の試合だい?」
幸村さんが首をかしげる。
『青学が河村さんで、氷帝が樺地っス』
「ふぅん……パワーテニスになりそうだね」
腕組みをして指先を口元に寄せると、幸村さんがつぶやいた。
でもあたしは、河村先輩がシングルスと聞いて少し驚いた。いつも不二先輩とダブルスをしている印象があるからかもしれない。
「どうしたの?」
悩んでいるようにでも見えたのか、幸村さんに聞かれたので疑問を口にした。
「ああ、ある程度ダブルス向きとシングルス向きはあるけど、大体どちらでも出来るものだよ」
幸村さんは微笑んで答えてくれた。
「まあ……君の所の1年生ルーキーは根っからのシングルスっぽいけど」
「リョーマくんがですか?」
「そう」
そう言った幸村さんの目が、いたずらっぽく笑ったような気がした。