125キロの加速 ナツのオトメ5
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『氷帝のダブルス1は、宍戸・鳳ペアですから、青学のダブルスペアでは崩すことはまず難しいでしょう』
柳生さんの声が携帯から静かに流れてくる。
「そんなに宍戸さん達は強いのですか?」
あたしは、未だにテニスはよくわからない。打って返して、コートに入れたボールが返せなければ点が入って、くらいでルールもプレイもただ見ているだけで、ちゃんと覚えているわけではない。
『宍戸・鳳ペアはコンビネーションもいいですし、強さがありますよ。それに比べて、青学はダブルスが弱点ですから、大石・菊丸ペア以外は辛いところでしょうね』
柳生さんの言葉に、黄金ペアと呼ばれる二人の先輩の姿が浮かんだ。
「確かに青学は、あの二人以外だと不二や河村、乾に海堂、桃城、と組み合わせを代えてしのいで来ている」
幸村さんも静かに言った。
「うちのダブルスとどう戦うか、楽しみだね」
穏やかな笑顔が言葉通りに楽しそうになった。
「立海とは、いつ当たるんでしょう?」
その穏やかな笑顔に油断したせいか、間の抜けたような質問をしてしまった。
「決勝戦」
「え……」
「青学が勝ち上がって来たなら、決勝で立海と当たる」
さすが関東常勝で、全国二連覇だけのことがあるんだな、と幸村さんの穏やかさの中に潜む自信と実力に、改めて驚かされた気がした。
「シングルスなら青学は粒揃いだし、面白い展開になると思うよ」
「そうなんですか?」
また、間が抜けたのかもしれない。幸村さんが小さく笑った。
「そう、特に手塚と……1年生ルーキーがね」