125キロの加速 ナツのオトメ5
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『ダブルス2はもう決着がついとうよ』
「え……ほんとですか? 仁王さん」
あたしは、仁王さんの言葉に思わず身を乗り出すようにして幸村さんの携帯に近づいて叫んだ。
あたしが会場を出た時は、試合が始まったばかりだったのに、と気持ちが焦るのが自分でもわかった。
『おお、七星ちゃん』
仁王の声がどことなく明るく弾むのが、幸村にはわかった。
「あの、菊丸先輩達の試合はもう終わっちゃったんですか?」
反対に七星の声は焦る。
『おう、とっくぜよ。さては七星ちゃん、この会場から神奈川までの移動時間を考えとらんのう』
愉快そうに仁王さんが笑った。
「あ、そう……ですね」
考えればわかる。試合の間、あたしはこの病院を目指していたんだ。
「で、どういう流れだったんだい仁王? あんまり七星さんを焦らすのは可哀相だよ」
やんわりと幸村さんが、話の先を聞いてくれた。
『焦らしとるわけじゃなか。聞いとると楽しいからのう、つい、じゃな』
『仁王くん、私が説明してもいいんですよ』
『ああ、わかっとるぜよ』