125キロの加速 ナツのオトメ5
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『あ、ちょっと待っててくれ。いったん切るが、すぐにかけ直す』
「え? ああ、わかった」
何か疑問があったのか、幸村さんは少し首をひねると通話ボタンを切り、サイドテーブルに携帯を置いた。
「どうしたんですか?」
あたしも不思議に思い、置かれた携帯と幸村さんの顔とをチラチラと交互に見た。
「ああ、何だかね……」
幸村さんが言いかけると、すぐに着信音が鳴った。
『よう、幸村』
「あれ、仁王?」
あたしもかかってくるのは柳さんからだとばかり思っていたから、幸村さんの言葉に驚いた。
『順番で実況することになってのう。まあ、平たく言えば柳ばかりにいい思いはさせない、ということじゃな』
幸村の耳に仁王の笑う声と、コートに弾むボールの音が混じって届いた。
「待って、今スピーカーホンに切り替えるから」
幸村さんはそう言うと、携帯を操作し、そのままサイドテーブルへ置いた。
「こうすると、一緒に聴けるからね」
「ありがとうございます」
幸村さんの笑顔に、あたしは少し照れながらお辞儀をした。
『ええと、まずダブルス2じゃが……』
仁王さんの声が幸村さんの携帯から響き始めた。