125キロの加速 ナツのオトメ5
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「大丈夫です。青学は勝ちます。あたしは、青学の皆の力を信じていますから」
あたしの応援なんてなくたって、今までの毎日の練習の積み重ねが自信につながる、それだけのことを手塚先輩も、不二先輩も、リョーマくんもして来ている。
「だから、あたしは安心して幸村さんの応援へ行けます」
きっぱりとした瞳が自分を見据えてきた時、揺らぎのない信頼感をまとった七星に、柳は圧倒されそうになった。
「そうか……それならお願いしよう」
元より七星が幸村の所へ行ってくれるのなら、何の問題はない。
ただ、青学と幸村を秤にかけた時、どちらに比重が傾くか、柳は賭けにも似た思いで、青学の試合と同時に七星にメールをしたのだった。
(好意と信頼、試すような結果になったが……今回のことがこの先どう影響するか、だな)
「柳さん……?」
「ああ、すまない。入院先は以前と同じ病院だ」
「わかりました。では、行って来ます」
七星は柳にお辞儀をすると、早足で駅の方へと向かって行った。
七星の後ろ姿を見送りながら、このことは青学メンバーに伝えるべきではないな、と柳はそう思った。
「精市、今日のお前はきっと心から笑えるだろう」
青空を見上げた柳はそうつぶやくと、青学対氷帝戦を見届けるために観客席へと戻って行った。