125キロの加速 ナツのオトメ5
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その日は快晴で青い空がまぶしく、見上げた目を思わず細めてしまった。
「何かドキドキするね。自分が試合するわけでもないのに」
一緒に並んで歩く友達の春菜が、これから行われるテニスの試合を思い描くように笑って言った。
「七星は誰を応援するの?」
青学の応援席でも、なるべくコートに近い席に座りたくて、あたしと春菜は少し急いだ。
「え…あたしは…」
「あ、七星あそこ、二つ並んで空いてる! 先に行って取ってるからね」
春菜はそう言うと、コートが目の前に見える椅子を目指して駆け出した。
その走り去る姿を見て少しホッとした。
誰を応援するかなんて、聞かれても答えられないから話がそれて助かった。
あたしはテニス部の誰か個人じゃなく、青学テニス部みんなの応援をしたいから。
「あれ、大石はまだ?」
レギュラーが居並ぶ様子を覗き込んだ菊丸は、ダブルスパートナーの姿を探しキョロキョロとした。
「うん、珍しいよね。大石はいつも早く来るし、時間にも遅れたりすることないのに…」
不二もいく分心配そうに部員達に目線を送った。
「これが越前ならまた寝坊したな、で推測はつくんだがなー」
桃城が支度をしながら、ニヤッと笑いリョーマを見た。
「そりゃどーも」
面白くもないと言う口振りでリョーマは答えると、コートへ向かった。
外は真夏の陽射しにあふれ、これからの試合の数々に期待が増す。
客席が見える位置に出向いたリョーマは、応援に来ているであろう七星を自然と目で探した。