125キロの加速 ナツのオトメ4*
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「初めて見たし、ひまわりは黄色って思い込んでたから驚きました。そして、花の好きな祖母が教えてくれたんです」
七星が不意にひまわりから跡部へと視線を移動させ、にこやかに微笑んだ。
不意打ちな笑顔に少なからず動揺してしまう跡部だが、そこは忍足がいる手前、意地でも隠す。後でからかわれたくなどない。
「赤いひまわりの花言葉…『あなたは素晴らしい』です。それを聞いてあたし、生きててもいいんだ、存在の意味があるんだって…思えるようになったんです。だから跡部さん、この赤いひまわりをここに咲かせておいて下さい。きっと跡部さんを応援するために運ばれて来たんですよ。跡部さん、あなたもまた素晴らしい人ですから…」
「……っ…」
不覚にも頬が染まるのを感じ、あわてて手で覆った。
(…何てことをさらりと言いやがる…焦るじゃねぇか…この俺様が…)
わけもなく心拍数も上がる。
「それじゃ戻りましょうか」
自分こそがひまわりのような明るさで七星が言った。
「あ、ああ…」
来た時とは逆に七星が先を歩き、跡部と忍足が後に続く。
「ええな…」
ぽつりとつぶやくような忍足の言葉が、跡部の後ろから聞こえた。