125キロの加速 ナツのオトメ4*
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
雨の勢いがあまり変わらない中、氷帝側が用意した5台のバスに、体育館にいた各校の選手達がそれぞれ行き先別に乗り込んで行った。
「七星ちゃん、今頃リムジンでどこ走ってんのかな~…」
青学は元々自分達の専用送迎バスで来ている。そのバスに揺られながら、菊丸がぼんやりとつぶやいた。
「…跡部さんのとこじゃないすか?」
これまたぼんやりと、菊丸とは通路を挟んで隣にいる桃城が、肘掛けに頬杖をついた姿勢で半分目を閉じたままつぶやいた。
「何で跡部ん家に行くの? 忍足ん家に寄ってから帰るって…」
何のこと…と言うように菊丸の丸い目がさらに大きく開かれ、桃城を見た。
「英二先輩…んな話、真に受けてんすか? まさかあの跡部さんが、すんなり七星ちゃんを帰す、だなんて本気で思ってんじゃないでしょうね?」
桃城がスッと目を開けると、無邪気とも思える菊丸へ顔を向け、妙にはっきりと言った。