125キロの加速 ナツのオトメ4*
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「やぁ、跡部くん達。なーにをそんな小難しい顔してるんだい?」
重く垂れこめた雨雲を吹き飛ばすような明るい声が、七星の後ろから響いた。
「千石…」
「小難しいだぁ? そんな顔はしてねぇぜ」
不二も跡部も、やや不満げな表情で新たな登場人物、山吹中の千石清純に視線を向けた。
「そうかな? ま、いーや。ねぇ七星ちゃん。俺と一緒に帰らない?」
ニコニコと何の悪びれもせず、千石は自分を指差し七星に満面の笑みを向けた。
「何を言っているんだ、千石。君と七星ちゃんじゃ方角がまるで違う」
少し怒気を含んだ声音で、不二が千石を睨んだ。
「そりゃ違うだろうけどさ、好きな女の子を送るのに方角なんて関係ないじゃん」
(……っ!)
(ほ…ぉ、言うもんじゃな、こいつ)
(聞き捨てならねぇ)
(言っちまったらいけねーな、いけねーよ)
(この場で普通言うもんスかねぇ…?)