125キロの加速 ナツのオトメ4*
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「だからさ、不二のラズベリーパイひと切れちょうだい? 」
ニンマリと菊丸が口の両端を持ち上げて、不二におねだりのようなポーズをとった。
「交換条件なの? わびしくない?」
不二は菊丸が七星に差し出した唐揚げと姉、不二由美子手作りのパイとを見比べて言う。
「ん~、ちょっと…不公平だったかな」
腰に手を当て首をかしげると、菊丸も両方を見比べ
「それでは1番菊丸英二、歌います!」
突然菊丸は、自作の即興と思われる替え歌を歌い始め、いかにパイが欲しいかを切々と不二にアピールし始めたのだ。
「何それ…おっかしいの、英二ったら」
さしもの不二も菊丸の振りつき、クネクネダンスに吹き出してしまい、パイをひと切れ差し出すことにした。
「ヤッホィ! へへーっ、いっただきまーす!」
パクリっと菊丸はパイを大口でくわえると、周りの連中にVサインを出しておどけて見せた。