125キロの加速 ナツのオトメ4*
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「あれぇ…みんなどうしたの?」
起こされたばかりで、ぼう…っとしながら目をこすり、芥川があわただしく動き回る部員達を見回す。
「…こないに雷さん鳴ってるっちゅうに、よう寝られるもんやな。感心するでほんまに」
「雷…? あっ…」
忍足に言われ空を見上げた芥川の目に、雨粒が命中した。
「目薬みたい~」
おかしそうに笑うと、もう一度目をこすり見上げる空は、自分が寝始めた頃とまったく違う空だった。
「ほら行くで、ジロー」
芥川の目薬の後、雨粒は勢いを増しあっと言う間にシャワーのようになった。
「通り雨かな…」
菊丸が、控室の廊下からコートに叩きつける雨を眺めながらつぶやく。
「だといいが…今頃の季節は夕立が多いし、すぐに上がってくれればいいな」
大石も菊丸に並び、水しぶきに煙るコートを見つめた。
「しかしこの雨脚の強さでは、例えすぐに上がったとしても、コート整備をしなくてはならない」
いつの間にか手塚も並ぶと、腕組みをして雨の向こう、氷帝側の控室を睨むように視線を固定した。