125キロの加速 ナツのオトメ4*
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「ふぅん…鍛えた成果はコートで見せてもらいたいものだけどね」
「無理っスよ。コートだけじゃ足りないっスから」
あたしの手を引っ張ったまま、リョーマくんはスタスタと不二先輩の横を通り過ぎる。
(…凄い気まずいんですけど…)
あたしは、なるべく不二先輩を見ないようにと雨粒がひとつずつ黒く染みていく床に視線を落とす。
「後でね」
あたしが不二先輩の前を通った時に、小さく聞こえた。
(…え…)
思わず確かめようと顔を上げた時には、不二先輩はゆるやかな速度であたし達より先にスタンドから降りて行ってしまった。
「全員上がれ! 1年ボールを片づけろ。青学の諸君も控室へ急いでくれ。急げ、一気に降って来るぞ」
コートに榊の声が響き渡ると、その声に従うかのように雨粒がポツポツと数を増していく。
「ジロー、寝てたらびしょ濡れやで」
「…ん~…?」
青学、氷帝両レギュラー陣も言われるまま、ラケットを抱えると足早に控室へと次々に走り込む。追いかけるように雷が続け様に鳴った。