125キロの加速 ナツのオトメ4*
空欄の場合は夢小説設定になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
(な~んや、おモロないなぁ…)
宍戸の一人勝ちのような流れに、忍足もざわつく感情が渦を巻く。
「跡部、部長がいつまでもサボってちゃ困るんだけど」
試合が進む中、スタンドに行ったきりの跡部を呼びに滝が大股で額の汗を拭いつつ近づいて来た。
「青学は手塚や大石がビシビシやってるからさ、うちも指揮を取る人間がいないとバランス悪いと思うんだよ」
眩しいほど日差しが照り返すコートを滝が指差す。試合は次々消化され、ボールの跳ね返る音がいくつも重なる。
「ああ、すぐ行く。お前らも戻れ」
滝に言われ部長としてのいつもの威厳をまとい、すぐさま宍戸や忍足に力強く指示をする。
「わかってまんがな…」
「今行くって!」
「はい」
気だるい忍足に妙に声が弾む宍戸、素直に従う鳳、がそれぞれ返事をした。
「監督、リストの話はもうしなくていいですから。普通に、テニスの説明でもしててくれるとありがたいんですがね?」
ちら…と榊に視線を送ると跡部は釘を差しておいた。
「…ほぅ…。ま、考慮はしておこう。行ってよし」
榊は椅子の背もたれに寄りかかり腕組みをしたまま、何かに興味が湧いた風にわずかに片方の眉を上げ答えた。