125キロの加速 ナツのオトメ2*
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あたしはベンチに座って、ボンヤリと真田さんと話している幸村さんを見ていた。そして、ここに来る前の会話を思い出して、考えていた。
『賢い者は愚かな振りが出来る』…『賢者は愚者の振りをする』…そして『案外冷酷非道かもよ』…意外に本音なのかも…。キーワードを色々組み合わせて言葉を創る。
しばらく考えて、一番しっくりくる組み合わせを思いついた。
『魔王は天使の振りをする』
ちょっと笑える…。
でも、元々魔王は堕天使ルシフェルが姿を変えたものだから、本質は同じ…ってことよね。悪魔も天使も、元は同じ。そう考えると怖くない。
真田さんが例のマグネット将棋を持ってきた。
「退屈ではないか?これをやっているといい。休憩に入ったら俺が相手をしよう」
そう言ってコートに戻って行った。
立海大の練習は、当たり前だけど初めて見た。やっぱり凄いかも…。
ボールが行って返るのをただ飽きずに眺めた。
しばらくして、携帯を見た。まだ1時半だったけど、そろそろ帰ろうと思った。
(青学の練習…全然見てないもん…。リョーマくんに、顔忘れるから見に来いって昨夜言われたばかりだしね。行ってあげなくちゃ)
ちょっとベンチで手足を伸ばした。
真田さんが戻ってきた。ひとしきり汗を拭くと
「よし、いくか」
あたしを見た。
「じゃ、大サービスハンデ6枚落ち。ちゃっちゃっと行きましょ。勝ったら帰ります」
あたしはいつしかここより青学のベンチに座りたくなっていた。