125キロの加速 ナツのオトメ4*
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「ディ…ディスカッション…?」
宍戸は面くらい、今度は半歩下がった。
「討論するってことですよ」
親切にも鳳がこっそりと耳打ちする。
「わ…わかってるぜ、それくらい!」
ムキになって鳳へ振り返ると、つい大声になる。
「俺はただ、テニス部の監督が試合も見ないで音楽の話にかこつけて、手を握ってるってのが許せねぇんだよ!」
(よう言うたで、宍戸)
心の中で拍手を送りうなずく忍足。
(手だと…?)
3人を追ってスタンドに来た跡部の耳に宍戸の声が入った。
「ちっ、違います!これは…」
焦って弁解しようと、榊に手を取られたまま顔を向ける七星の姿が跡部の目に映る。
「ロマン派についての話だ」
榊が先手を取って答える。
「…は?」
「ロマン?」
「何やの?」
3人は依然として七星の手を離そうとしない榊の手に神経を集中させながら、眉間に皺を寄せた。
「あ、あのリストの話をしていたんです」
何とかこの現状を打破しようと、七星が懸命に説明に入る。
「リスト? …作曲家の?」
「ええ、そのリストがなぜあんな…」
忍足の言葉に七星が続けようとした時
「超絶技巧な曲を作ることが出来たのか…と言うことだ」
榊が受けて、澄まし顔で答える。
(…横入り禁止や。七星ちゃんに話さしてや)
面白くなさそうに、忍足が榊を睨みつけた。