125キロの加速 ナツのオトメ4*
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監督が七星の手を握っている…。
鳳のその言葉を聞き、弾かれたように地面を蹴ると、忍足、宍戸、鳳の3人は一斉にスタンドへと駆け出した。
「あ、おいっ侑士! 次俺達だって!」
自分達の出番をほっぽり駆け去るパートナーの背中に、あわてふためくように向日が叫ぶ。
「何やってやがる、あいつらは」
案の定、スタンドに走る3人を見た跡部が大股で近づいて来た。
「…どうした? お前達」
いきなり七星の後ろから、もつれ込むように走り寄って来た3人に、いぶかしげに眉根に皺を寄せながら監督の榊は一番近くに来た忍足に視線を向けた。
「え…あ、まぁその…何ちゅうか…」
(どないしよ…なして七星ちゃんの手ぇ握ってはるん…? なんて聞けへんやんっ!)
「何で彼女の手を握ってるんですか、練習試合とは全然関係ないと思いますが…」
宍戸が一歩前に踏み出し、ぐっと榊に近づき忍足が一瞬躊躇した質問をあっさりと問いただすと焦ったのは七星だ。
(え…手を握る…?)
ハッとして見ると自分の小さめの手が榊の大きな手のひらに合わせられたままだ。
(あっ…!)
あわててその手を引っ込めようとした時に、素早く榊の手が動きその大きな手のひらに七星の手がすっぽりと包み込まれてしまった。
「心外だな、私は音楽教師としての見地から彼女とディスカッションしているところだ」
ジロリといつものクールさで真正面から宍戸を見据えた。