125キロの加速 ナツのオトメ4*
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「ああ、これは俺のだ。てっきり淳に取られたまんまかと思ってた…」
独り言のようにつぶやくと、木更津亮さんは小さく笑ってあたしの手のひらから腕時計を持ち上げた。
「…話はついたようだな? ならそろそろ席についてくれ。間もなく試合開始だ」
ことの成り行きを見守っていた跡部さんが言葉を発すると、いつの間にか周りに集まっていた六角の人達が、ゾロゾロとあたし達から離れ、それぞれ試合を見やすい位置に散って行った。
(あたしも早くどこかに座らなきゃ…)
そう思って
「じゃ、あたしもこれで失礼します」
跡部さんと忍足さん、亮さん…の3人に頭を下げて、客席のベンチに向かいかけたんだけど…
「七星ちゃんはこっちや」
「あ、ちょっと待って」
「え…あの…」
左手を忍足さん、右手を木更津亮さんになぜか同時に取られてしまった。
「何やの?」
ジロリと忍足が木更津を睨む。
「アンタにゃ関係ないよ」
さらりと木更津が忍足に言うと、七星に笑顔を向け先ほどの腕時計を再び七星の手のひらに落とした。