125キロの加速 ナツのオトメ4*
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「お前ら何してる? じきに練習試合が始まるからな。よかったら、落ち着いて座って観てくれるとありがたいんだが?」
「跡部さん…!」
「跡部!」
夏のそよ風に髪を吹かせ、立ってるだけで絵になる跡部さんは、その場の視線を全て集めてしまった。
「しかしだな…跡部」
「いいから戻れ」
千石さんが言いかけた言葉をあっさりとその威圧感で押し退けると、不意にあたしに視線を移動させる。
「お前、また暑さで倒れるんじゃねぇぞ? こっちの席で観な。日陰の場所を用意しといたぜ?」
「え? あのっ…」
跡部さんがふっ…とあたしを見て微笑むから、思わず動揺してしまった。
「せや、遠慮はいらんさかいこっちの…あれ、七星ちゃん随分ゴツイ時計してるんやね?」
跡部さんと並んでいた忍足さんが、一歩あたしに近づいて手首を掴むとやや驚いた顔で言う。
「あ…これは…」
さっき急に預けられた腕時計を、忘れないようにとあたしは左手につけていたのだ。
「亮さんにお渡しする物なんです…」
そうは言ったものの、肝心の亮さんが誰なのか…と新たなため息をつきかけた時…