125キロの加速 ナツのオトメ4*
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「越前、僕の彼女に気安く触らないでくれないかな」
不二先輩が後ろからスッ…と近づくと、あたしとリョーマくんの間に入って、繋ぐ手を切り離した。
「…ふぅん、いつからそうなったんスか?」
表情も変えずにリョーマくんは、離された手を見つめてつぶやく。
「ついこの前だよ。七星が僕の告白を受けてくれたんだ。これからずっと僕の傍にいて、僕だけを好きでいてくれるってね」
そう言うと、不二先輩はあの優しい微笑みをあたしに向けた。
「ね? 七星。約束したよね」
愕然とした。
(そんな大切なことに、ホイホイ相槌を打ってたのか、あたしは……)
この時ばかりは自分が嫌になった。
「ふぅん…それはよかったっスね、おめでとう…」
リョーマくんが見つめていた手をポケットに突っ込むと、視線を前方に向けて、足早に歩き出した。
(─えっ……)
あたしは、ドキンッ…と一回心臓が大きくはね上がるのを感じた。そして不安が急速に広がり、鼓動が落ち着きなく騒ぎ始める中、リョーマくんの背中はどんどん遠くなって行く…。