125キロの加速 ナツのオトメ4*
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「不二先輩、集合っスよ」
聞き慣れた声が、真夏の眩しい光と爽やかな風をお供に、挑発するような眼差しを帽子のつばの陰から覗かせて歩いて来た。
「それから…」
リョーマくんが不二先輩を追い越してあたしに近寄ると
「こいつ、今日は臨時マネなんでサボらせないでくれます?」
何だか聞いたことのあるセリフを口にすると、いとも簡単にあたしを観月さんから引きはがしてくれた。
「マネ…」
観月さんもマネージャーだから、そう言われてしまうと離さざるを得ないようだ。
観月さんの苦々しい顔が、リョーマくんに引かれて行くあたしの視界にわずかに入ったけど、その時は心底ホッとした。
「あ…ありがとリョーマくん…」
あたしはリョーマくんに手を引かれながら、足元の自分の影を見つめてつぶやいた。
「アホ」
「………」
久し振りのフレーズ。
「魚じゃないんだから、簡単にあちこち引っ掛かるなよな」
ごもっともです。ハイ。
リョーマくんの言葉に何も言い返せないあたし。