125キロの加速 ナツのオトメ4*
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「…詳しいんだな、お前」
感心したように木更津兄が言う。
「あ、いやぁ、アハハ。違うだーね。俺はいつもフラれっぱなしで、女の子には見向きもされなかっただーね。それでもあきらめずに色々やったんだ。そんなんでさ、何かそうなのかなって…わかるようになっただけだーね」
照れ臭そうに柳沢が笑った。
「…柳沢、俺さお前とダブルスやっててよかったな…って今思うよ」
木更津弟が、柳沢に負けないくらいの笑顔でそう言った。
「何だね、急に。でも、そうか? へへ…俺もお前でよかったと思うだーね」
さらに照れた顔で柳沢が笑う。また風が吹いて、サラサラと葉ずれの音がした。
「さ、七星おいで。『約束』だよ」
不二先輩がにこやかにあたしに手を差し延べる。
しかも『約束』…。
覚えのない言葉が、呪縛のようにのしかかり始めた…。
「残念ですが、今日のあなたは試合でしょう? 七星さんは僕と一緒にいますよ」
観月も七星を離さない。張り詰めた空気が辺りを覆う。
次に口を開くのは…。
観月と不二を囲んで、周りに緊張が走る。