125キロの加速 ナツのオトメ4*
空欄の場合は夢小説設定になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「しかし、ダビデもかなり狙ってないか?」
今度は弟が兄に尋ねる。
「そりゃな、あのダジャレにまともにつき合える人間自体、稀少だからな」
くく…と声を押し殺すようにして兄が笑った。
「まぁね、転校してよかった第1位があのダジャレを聞かずに済む…だからな」
冗談のように弟も笑う。
「…そろそろ行こうぜ。試合が始まっちまう」
「そうですね、参りましょう」
サエさんのひと言に、観月さんも促され、自然にあたしの手を引っ張る。
(困ったな…観月さんと一緒のところを、もし不二先輩に見られたりしたら…)
そう思った瞬間、青学の…テニス部の人達を乗せたバスが、あたしの真横を通過した。
窓から手塚先輩、不二先輩、そしてリョーマくんがこちらを見ていた。
(マズい…)
物凄くマズい。あたしは目を見開いたまま立ち止まり、バスが氷帝の正門の中に入って行くのを見送った。
無論、あたしの手を握っていた観月さんが、3人に不適な笑いを見せていたなんて露ほども知らずに…。