125キロの加速 ナツのオトメ4*
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「それくらいとっくに考慮済みだ。ぬかりはねぇよ」
跡部がやや得意気に、しかも自信たっぷりに忍足に告げた。
青学と氷帝の練習試合は午前9時開始だから、8時過ぎには家を出ようとあたしは支度をしていた。
「この間のこともあるし、今日は帽子を被ろう…」
天気予報の予想最高気温を見て、少しクラクラしたけど、みんなに迷惑をかけないように準備だけは万端にしなくちゃ…ともう一度、ショルダーバッグの中を確認した。
(氷とお茶を入れた保冷ポット、蓄冷剤と一緒に濡れたおしぼりもあるし、タオルもハンカチも入れたし、お母さんから扇子も借りたし…)
「よし、OK…っと」
あたしはバッグを肩にかけると、セミが降るように鳴く真夏の陽射しの中に一歩踏み出した。
「暑い…」
まだ午前中だと言うのに早くも汗を押さえながら、あたしは駅へ向けて歩く。
氷帝テニス部は部員が200人もいるから、試合は夕方までかかるだろう…って不二先輩は言ってたけど…。
不二先輩…。数日前の雨の日の約束…。
どう思い返しても、生返事しかしていなかったあたしには『約束』が思い出せない。