125キロの加速 ナツのオトメ4*
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(言ったらおしまい…)
そんな思いが頭を駆け抜ける。
第一、観月さんに抱きしめられていたなんて、とてもじゃないけど恥ずかしくて言えないし…言いたくない。
「ねぇ…僕は待っていて…って言ったよね…? 」
ゾクリ…と背中が総毛だったと思う。
不二先輩の手が、言葉と一緒にあたしの肩に回されたから…。
「保健室から閉め出されたなら、すぐに部室に来て欲しかったな…」
不二先輩の顔は…さっき会ってから見ていない。
多分目が開いているはず…。
乾先輩がこの場にいたら、きっとこう言う…。
『開眼率76%だな』
「七星ちゃん…?」
あたしの肩に置かれた不二先輩の掌から、冷気が流れ込むみたいに体がビクッ…と緊張するのがわかる。
「あの…実は…観月さんが…」
あたしは、全部をなかったことにして、不二先輩をやり過ごせるほど巧みな話術は持ち合わせていない。 だから、言いたくないことだけ言わずに、後は真実を伝えよう…そう思って口を開いた。