125キロの加速 ナツのオトメ3*
空欄の場合は夢小説設定になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「よぅ、遅かったな。何してたんだ?」
聖ルドルフの学生寮に、ようやく戻って来た観月に木更津淳が声をかけた。
「色々ですね。しかし木更津に言うほどのことは何もありませんよ」
そう答えると観月は、軽やかに木更津の横を通り過ぎて行く。
多分心の中で何かハミングしているに違いない…。
そう思わせるほど、
「上機嫌だな…」
木更津はそう思った。
「観月が帰って来ただーね」
柳沢が、談話室に置いてある雑誌を借りに行こうと部屋から出て来たところだ。
「…ああ、えらく機嫌がよかったぜ」
「なら、あの子と会っていいことがあったんだよ」
「…わかるのか? 柳沢」
木更津は少し驚いたように目をしばたくと、飄々とした柳沢を思わず凝視した。
「大体ね。観月が引き返した原因があの子なら、観月の機嫌をよくしたのもあの子以外いないだーね」
「…凄いなその子。観月の機嫌を左右出来るなんて、ルドルフに欲しいな」
感嘆するように木更津がつぶやくと
「ひゃははは、そりゃ無理だーね。極端な話、関東一円のテニス部を敵に回すことになるだーね」
腹を抱えて柳沢が笑う。
「…マジ…?」
「マジだーね」