125キロの加速 ナツのオトメ3*
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「あ、あの…ありがとうございました。もうここで大丈夫ですから…」
あたしは、駅にも近い交差点で『送るから』…と言う観月さんに、ここまでで結構です…とさりげなく断りを入れたつもりだった。
「遠慮なんて、なさらなくていいのに。七星さんは、恥ずかしがり屋さんなんですね」
フフ…と軽く微笑むと、
「でも、今日はあなたのおっしゃる通り、ここまでにしておきしょうね。これくらいのことで嫌われてしまったら、元も子もありませんから…」
あたしの気持ちを見透かすように、けれど穏やかに観月さんに言われてしまった。
(う…で、でもいきなりで、あまり…て言うかほとんど知らない人…に送られるのも…あれですから…)
内心思ったけれど、顔は精一杯のお愛想笑いを浮かべた…と思う。
「高寺…?」
聞き覚えのある声に振り向いたのは、観月さんと別れてからいくらも立たないうちだった。
「手塚先輩…!?」
あたしは、少し驚いた顔で先輩を見たと思う。だって時間から言って、もうとっくに家に帰っているはずの人が、まだ制服でテニスバッグも肩にかけたまま歩いているんだもの…。