125キロの加速 ナツのオトメ3*
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「あれ…観月は?」
聖ルドルフ学院学校寮に帰り着いた、柳沢と裕太の二人を出迎えた木更津淳は、もう一人の仲間の所在を尋ねた。
「さぁ? 何だか考えごとしてるなって思ったら、用事を思い出したって言って、どこかへ行っただーね」
汗を拭いながら、一刻も早く部屋で涼もうと、急ぎ足の柳沢がそう答えた。
「…そう。わかった」
木更津もそれ以上は聞かなかったが、憂鬱そうな顔つきで柳沢の後から寮に入って来た不二裕太の姿は気になった。
「どうしたんだ? 裕太」
「え? あ…何でもないです」
そうは言うものの、目も合わさずそそくさと部屋に行く後輩の後ろ姿を見て、気にしないでいられるわけがない。
「…あの…」
「あ、いきなりでしょうから、返事は急ぎません。僕としても本当は、もっと細かく段階を踏むはずでしたからね」
あたしの戸惑いに対し、観月さんは素早く回答を寄せた。
…また、『しばらくお待ち下さい』の人が増えてしまった─
その時のあたしは、そんなことくらいしか考えられなかった。