125キロの加速 ナツのオトメ3*
空欄の場合は夢小説設定になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
大石先輩に促されて、みんなが部屋から出ると、今度はコツコツと窓ガラスを叩く音がした。
「え…」
振り向くと、ガラスの向こうに延ばされた腕だけが見える。
保健室の窓の位置は高いから、なかなか外側からは中は覗けない。
誰だろ…。
不審に思いながらそっと窓を開けた。
「リョーマくん!」
「よぉ…」
あれ…?リョーマくん元気ない…?両手をズボンのポケットに突っ込み、所在なげに爪先で地面を蹴る…。あたしから視線も逸らしたままだ。
「ゴメン…な」
つぶやくような小さな声で言う。
「…え?」
あたしは、リョーマくんから謝られる所以(ゆえん)がわからず
「どうして…?」
窓から身を乗り出すようにして、リョーマくんに聞いた。
「…俺が…あのベンチにお前を座らせたから…」
だから…あたしが熱中症になった。そう思ってリョーマくん、責任を凄く感じているんだ…。
「違うよ。あたし、あちこち歩き回ってて、ほとんど座ってなかったんだから、気にしないで」
あたしは、実際そうだったことをリョーマくんに笑って説明した。