125キロの加速 ナツのオトメ3*
空欄の場合は夢小説設定になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
その日に何があったか─
詳しいことは聞いていないし…これからも聞くことはないだろう…。
越前はそう思った。
おそらくは、名指しで挑んできた千石が不安の要因のひとつに変わりはないだろうし…。
自分は七星の不安を取り除くだけ─
グリップを握ると越前は、シングルスの対戦のためベンチから立ち上がった。
「何だろ不二、調子が悪い…って言うかさ…」
「気がそぞろ…だろ?フェンスの外へ意識が飛んでるからな」
くく…と向日に答えて、跡部が笑った。
ボールの打ち返される音。応援、歓声の中。
不二・河村組はいつもの調子が出ないまま、ずるずると仁王・柳生組との点差が開いて行く。
「理由はわかるけどな」
コート内に戻って来た七星を、目で追いながら面白そうに跡部は言った。
「さしもの不二も、七星ちゃんが弟と仲良うするんは嫌なんやろな」
忍足も、不二兄弟と七星を順番に目で追った。
「そういうことだ」
「俺かて嫌やで。あの可愛い笑顔と可愛い声が、他の野郎のツラ見て、名前呼ぶなんて耐えられへんわ」
冗談のように忍足が言った。