125キロの加速 ナツのオトメ3*
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「あの…」
遠慮がちに声をかけながら、七星が裕太に近づく。
「は…はい、何でしょう」
緊張の極みのような…頬は紅潮、体は硬直…で夢にまで見た七星を裕太は出迎える。
「あの時は本当にありがとうございました。自転車で送って頂いたので、あまり遅れずにすみました」
あたしは裕太さんに深々とお辞儀をした。
「や…や、いいんだ。それより、あの時のケガは、すぐ治ったの?」
裕太さんが心配そうにあたしを見る。
(もうずっと前なんだから、心配しなくてもいいのに)
…と思ったけど
「大丈夫です。裕太さんが絆創膏貼ってくれましたし、今は傷跡もありません」
あたしは裕太さんに、にこ…っと笑って安心させた。
「─俺の名前…! …まさか…兄貴が言ったの…?」
「…お兄さん…? いえ、あの時、こちらの観月さんが、あなたを『裕太くん』って呼んでらしたから…お名前は覚えています」
「おや…光栄ですね。僕も記憶に留めて頂けたとは…嬉しい限りですよ。可愛らしいお嬢さん」
にこり…と観月さんがあたしに微笑んだ。