125キロの加速 ナツのオトメ3*
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「困りますね、裕太くん。僕としては、試合を観て欲しいんですけどね?」
いくら観月が不二裕太に忠告しても
「あ、すいません、観月さん」
一応の謝罪と、その後にコートに視線は向けるものの、30秒と保たずに七星に視線が戻ってしまう。
観月からも思わずため息が漏れる。
「仕方ないだーね。やっと片想いの相手に逢えたんだから、大目に見るしかないだーね」
「けっ、バカバカしい。偵察のためにわざわざ来てるってのに、女しか見てねぇんじゃ愚の骨頂だぜ」
理解派の柳沢に対し意外に手厳しい部長の赤澤。
「赤澤は、好きな子がいないんだーね」
フェンスに指をかけたままの姿勢で、柳沢は赤澤に話しかける。
「バッ…カヤロ! んなことは今関係ねーだろ! 試合だよ。試合を観ろってんだ! 裕太、てめ不二周助を倒すんだろ?」
七星ばかりに視線を向ける裕太に、腹を立てたのか赤澤が怒鳴る。
「…赤澤、まともなこと言いますね。まるで部長みたいですよ」
「俺は部長だよ!」
感心する観月に、ますます腹を立てる赤澤。
「ルドルフ漫才じゃん」
くくく…と向日が声を殺して笑った。