キラキラと……
あの輝いているあの人たちを、俺は、忘れはしないだろう。

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俺は、あの、憧れたあの人たちのようになるために、とある事務所のオーディションに来ていた。
姉から応援としてもらった、しわや汚れ１つないジャージを着て、事務所のドアをじっと見つめた。
「絶対に、あの人たちのようになってみせる。」
そう意気込んで…。




俺は星崎エイト。
両親ともに働いていて、姉が1人いる、なんの変哲も無い、ごく普通の男子高校生だ。
そんな俺が、何故、
この事務所のオーディションに来たのか…。
それは、「アイドルになりたい」と、そう思ったからだ。





小学校低学年の頃のことだ。
俺は、母親と姉に連れられて、
ある男性アイドルグループのライブに来ていた。
その頃、俺は、
「アイドルか…。すごいなぁ…。」
程度にしか考えていなかった。
ただ、ペンライトを持たされ、
ぼーっ...と、始まるのを待っていた。
辺りが暗くなり、コールが始まった。
俺は姉たちに合わせて小さな声で、
今後、憧れとなるあの人たちを呼びながら、ステージを見ていた。

空気が変わった。

辺りが一斉に輝きだし、まるで、テレビで見た流星群のように色とりどりに光り始めた。


釘付けになりながら、俺は幼いながらも精一杯背伸びをした。
そして、この特別な時間が終わるまで
ただただ忘れないように一生懸命見つめた。これが、俺がアイドルを目指すきっかけとなった。


それから、
俺はそのアイドルたちのDVD、CDを 影ながらも集め、全部を覚えるほど好きになった。
両親に、アイドルになりたいという夢は隠して頼み込み、ダンスを習いはじめた。

中学になると、ダンスもだいぶ上達してきた。俺は高校生になっても、夢を諦めきれず、家族にアイドルになりたいと打ち明けた。

両親はもちろん反対した。
しかし、姉の助けをもらいながら
何度も交渉を繰り返し、勉強を怠らないことを条件に、ついに、アイドルを志すことを認めてもらえた。


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今までの努力を無駄にする訳にはいかない。絶対に受かってみせる。
意気込みながらドアを開けた。