モノクロとブルー

【岐路】


 ―――タバンタ辺境、リトの村。

「だから! オオワシの弓は重くて長距離飛行には向かないから置いていくんだって!」
「そうは言うがな、厄災復活がそろそろだって言われてるのに丸腰で出かけるのはまずいんじゃないか?」

 その日もいつものようにクラフィカとリーバルの喧嘩が始まったが、何やら様子が違っていた。
 いつもならクラフィカがリーバルの言い分を聞きつつリーバルをなだめて収まっていたのだが、今日に限りクラフィカが真っ向からリーバルのやろうとしていることに意見しているのである。

「俺は何もラネール山に皆でゼルダ姫を迎えに行くのに反対してる訳じゃない。ただな、武器だけはしっかり携行しておけと言ってるんだ」

 どうも、リーバルは他の英傑達と共に知恵の泉で修行を行うゼルダ姫をラネール山の麓で出迎える予定のようだ。

「だから、それが非効率なんだってさっきから何度も言ってるだろ! 僕ら神獣の繰り手はあいつの補助でしかないのに、常に武器を持ち歩く必要はないんだよ」

 ラネール山はタバンタの大体正反対の場所にある。そこまで飛んで移動するのに重たいオオワシの弓を背負っていくのは余計に疲労がたまるし非効率だとリーバルは考えたようだった。

「しかしな、何かあってからじゃ遅いんだぜ? お前のあの大技が封じられる可能性も考えておかないと」
「そんなこと、あるわけないじゃないか。僕のことそんなに信用ないって言いたいのかバカ兄貴は!」
「そ、そんなことは言ってないだろう……!」

 このように、さっきから堂々巡りなのである。
 どちらにも言い分がありそのどちらの言い分にも頷ける部分がある為、膠着状態に陥ったのである。

「………………」
「………………」

 どちらかが先に折れなければこの話はずっと平行線だ。それはどちらも分かっているからこそ二人とも引くわけにはいかなかった。

「……はぁ」

 五分程睨み合いが続いた後、片方が遂に折れた。
 結局、今回の喧嘩で折れたのは……。


 クラフィカ 分岐①
 リーバル  分岐②
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