リンクと料理

【トリ肉オイル揚げと白龍】


 料理鍋は万能だ。大体のものはこれ一つで料理が完成する。

「〜♪」

 新マリッタ馬宿で、鼻歌を歌いながら料理を作る。今日の昼食はトリ肉オイル揚げ。たまたま油ツボが手に入ったのでチャレンジしてみたのだ。

「お、揚がったかな」

 揚がったトリ肉を料理鍋から皿に移す。カリカリに揚がったトリ肉の香ばしい匂いに思わず唾を飲み込んだ。

「いただきまーす!」

 今日は晴天。こんな日は外で食べるに限る。往来の邪魔にならない所に腰をおろして、出来立てのトリ肉オイル揚げにかぶりついた。

「!」

 カリッと揚がった皮を噛めば中から熱々の肉汁が溢れ出す。中までちゃんと火が通っていたようで一安心した。

「あ」

 揚げたトリ肉をかじりながら空を見上げれば、白い龍が優雅に飛んでいた。

「龍って何も食べないのかな」

 ふと、そんな疑問が浮かぶ。なんとなく、食べてほしいと思ったのだ。

「……」

 我ながら変なことを考えたものだ。なぜかあの白い龍を見ると胸騒ぎがするからそのせいだろう。なぜ胸騒ぎがするかはよく分からなかったが。

「ごちそうさま」

 皿を片付ける為に馬宿のカウンターに向かう。その前にもう一度白い龍を見る。白い龍は何を考えているのか分からない顔で空を揺蕩っていた。
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