マスターちゃんとホクサイくん
【赤い魔法】
遠くで銃声が鳴っていた。
世界帝軍のオートマティックな渇いた銃声と、敵の古銃と思わしきロマンティックな発砲音。
（花火の爆発音みたい）
瓦礫の陰に身を潜めながら、彼女は呑気にそんな事を考える。しかし彼女の隣で同じく身を潜めるホクサイは、彼女以上に能天気だ。
「銃身が傷むわよ」
自身の銃口で地面に数式を書いている彼に、彼女は注意した。器用なものだが、銃身が汚れてしまっては弾の加速度が減滅し極端に威力が落ちる。自殺行為だ。
「おまえ、戦う気はあるの？」
「ないね」ホクサイは、数式を書き続けながらハッキリと言い切る。「良いアイデアが浮かんだのに、外じゃ何にもできない。退屈だね」
今日の任務はレジスタンスの潜伏先と思われる拠点の探索だった。その建物が彼らのアジトとなっている証拠を掴めれば十分だった。だから貴銃士は万が一の護衛のための一人しか連れて来ていない。しかし、そんな時に限って敵と真っ向から対峙し、想定外の銃撃戦に見舞われる。
こんな事ならアインスを連れてくれば良かった、と彼女は後悔した。
「ホクサイくんが戦ってくれないと、マスターちゃん死にます」
『良い子にしないと先生怒ります』と同じ抑揚で彼女は告げる。「ダイジョーブでしょ」と彼はあははと笑った。
「マスターちゃん強いから」
何だその投げやりな返事は。嫌味か。
「仕方のない子ね…」彼女はそう言って肩をすくめる。
こんな風に彼女に「子」と呼ばれるのが、ホクサイはいつも腑に落ちない。
彼は彼女を幼い頃から知っている。たちの悪い悪戯を仕掛けて、ファルにこっ酷く怒られて泣いていた少女を知っている。そんな少女に飴をあげて慰めた事だってある。寝る前に絵本を読み聞かせてあげた事も。
そんな自分を「子」呼ばわりとは。
「マスターちゃんはボクちゃんを敬うべきだ」カリカリと銃口を地面に擦りながら、不貞腐れた表情で彼は呟く。「お兄ちゃんって言ってみ」
「急に何言い出すの」
彼女は小さく溜息をつく。この貴銃士は、完全に戦闘意欲を失っている。夢中になれるものがあるのは良いことだが、本来の役目を放棄されてしまってはかなわない。
今のところ下っ端兵達の応戦で持ち堪えているが、もしあの中に「絶対高貴」とやらになる古銃の貴銃士がいたら厄介だ。そうでない事を祈るしかない。おまけに中距離での銃撃戦は得意ではないのだが、ホクサイがやる気の無い状態である以上、やはり自分一人で何とかしなければならないようだ。
銃声が近づいてくるのが分かった。距離を詰められている。
残存兵力と敵の数を目視するため、頭を出した。
チュンッ、と甲高く短い音が耳に響く。
すぐ横を掠める流れ弾。
数式を書いていた彼の銃口がピタリと止まる。
彼女は咄嗟に瓦礫の陰に隠れ、ドキドキと鼓動する心臓を意識する。良かった、生きている。
左の頬に熱を感じて指先で拭う。
白い手袋に僅かに血が滲んでいる。擦り傷だ。大した事はない。
顔は止してほしいものだわ、と彼女は小さく舌を打つ。
ガチン、と隣で鈍い音がした。
「マスター」本体に弾倉を装着した彼が、抑揚の無い声で囁く。「伏せて」
片膝を立てて瓦礫の上から銃口を向け、左手を素早く払って撃鉄を起こす。その手をハンドガードに添え、フロントサイトを標的に合わせて引き金を引く。
ダ、ダ、ダッと断続的な銃声。セミオート。
再び瓦礫の影に隠れ、弾倉を外して投げ捨てる。全三十発の中身が全て無くなる前にまた新たな弾倉へ取り替える。
瓦礫の上から銃口を向け、引き金を引く。
ダダダダダン、と長引く連射音。フルオート。
ボルトキャリアから飛び出す無数の空薬莢。
土埃と火薬臭が宙を舞う。
何度目かの連射の後、ふいにしんと静かになる。
「マスター」瓦礫に背をもたれ、銃床を抱えてハンドガードを肩で支え座り込むホクサイが、横目で彼女の生存確認。「息してる？」
両手で耳を塞いで瓦礫の陰に縮こまっていた彼女は、彼の言葉で呼吸をする事を思い出す。
「終わったの？」両耳から手を離して、彼女は掠れた声で尋ねる。
「まだ。撤退してる」ガスマスク越しの彼の瞳が冷たく光る。目だけ覗かせて敵方向を見据えたまま、彼女に尋ねた。
「殺す？」
彼は命令を待っている。
彼女は黙って首を横に振った。無用な深追いは避けたいところだ。
「ふぅん」殺せばいいのに、と不思議そうな表情を浮かべたものの、セーフティーレバーをオンにして彼は笑った。「マスターちゃん、優しいんだ」
「追うだけ無駄よ。弾の無駄」
喋りながら、彼女は生きた心地がしなかった。至近距離での銃声には未だに慣れない。隣で弾を撃ち込まれると、火薬の臭いと射撃の衝撃がこちらまで伝播する。彼の気分も。
「おまえ興奮したでしょう」
「そう？」
「フルオートが長かった。あの人数相手に撃ち過ぎよ」新兵じゃあるまいし、と彼女は呆れた目を向ける。
「まあ、頭にきたからね」
「頭にきた？」彼女は思い出したように地面を見下ろす。彼が思いついて記録に残していたアイデアは砂埃で跡形もない。「数式、消えちゃったわね」
おまえが頭にくるのも分かるわ、と彼女はさも分かったような顔をして頷いた。
「数式？ 何だっけ」覚えてないや、と何食わぬ顔でホクサイは答える。
「良いアイデアが浮かんだって言ってたじゃない」
彼は肩をすくめてみせる。簡単に忘れるくらいなら大したアイデアではないのだ。
じゃあどうして頭にきたの、と彼女は首を傾げる。考えているところを邪魔されたから怒ったんでしょう、と。
「命中 しないなぁ」ホクサイはそう唇を尖らせる。「マスターちゃんって変なところ鈍感だよね」
「え？」
「何でもないよ〜」
彼はそう言って本体を担いだまま立ち上がる。レジスタンスの残党共はすっかり退去して行った。敵味方構わず弾を撃ち込んでやったから、兵士を何人か負傷させたかもしれない。
「動ける者は手を貸して。息がある者は手当します。助けられる者は助けましょう」
彼女の合図により、動ける者は負傷した兵士を担ぐなり引き摺るなどして一つ所に寄せ集める。
「ボクちゃんも手伝おっか？」
へらっと笑いかけてくるホクサイに、「結構よ」と彼女は溜息を吐いた。
「おまえが近づくと、みな怖がるから」
そう言う彼女の横顔に擦り傷がある。
赤く僅かに滲んだ血。
やっぱ殺しておけば良かったな、とホクサイは口の中で呟いた。
赤は死の色だ。
そんなものに君を染めさせはしない。
＊＊＊
やはりホクサイを連れて来て良かった、と彼女は思い直した。
「ありがとう。お兄様」
護送のトラックの荷台に揺られながら、彼女はそう微笑みかける。
「何それ」ホクサイは、自身の銃身を念入りに掃除しながら素っ気ない返事をした。「馬鹿にしてるんでしょ」
この貴銃士は気まぐれで少々我儘だ。銃のくせにドンパチやるより屋内に篭って研究三昧の方に興味があるし、そのせいで任務にやる気を見せない事も多々ある。今日もそんな日だと思っていた。しかし、彼の中で何かが引き金となり、急にやる気を出してくれたものだから、こうして彼女は助かった。有り難い事である。
彼には忍耐力こそないが、戦時の咄嗟の判断力と瞬発力には眼を見張るものがある。冷静かつ迅速、正確。短い言葉で端的に話し、口数は最低限。正直に言うと、そういう時の彼はなかなかいい男だ。
今もまだ戦闘中の高揚感が残っているのか、彼女は無性に彼に甘えてみたくなった。
銃身をせっせと掃除する背中に後ろから抱きつく。
「……マスター？」
「怖かったの」背中越しに彼の鼓動を聞きながら目を瞑る。銃の鼓動を体感するなんて、不思議な感じだ。「おまえが助けてくれてほっとした。ありがとう」
彼が何も言わないので、彼女は少しがっかりする。しかし、無機物であるはずの彼の身体が仄かに温かい。
「ホクサイの身体、ぽかぽかしてる？」珍しいのね、と言いながら彼女は抱き締めていた彼を解放する。
「さっきの戦闘で、銃身が熱くなったから？」
「……たぶん」
嘘を吐いた、とホクサイは思った。
＿＿＿
アサルトライフルの部位名称など
・銃口（マズル）
弾が出るところ。作中ではここでホクサイくんが地面に数式を書いていますが多分そんなことはしないしできない。
・銃身（バレル）
銃口の手前らへん。ここで弾が加速するため汚れや歪みが生じると性能が落ちる。
実銃では射撃を続けるとここがアツアツになる。よくエフが舐めています。
・フロントサイト
照準装置。銃本体上部の後方にあるリアサイトという照準装置からこのフロントサイトを覗き、目標を定めます。
・撃鉄
撃鉄が起きて撃針を叩くことで火薬が爆発し弾が出る。
「撃鉄を起こす」……引き金を引けば撃鉄は起きるが、手動で起こした方が引き金が軽く撃ちやすく、「マジで殺ってやるよ」という合図らしい。ホクサイくんもマジで殺った。
・ハンドガード
銃の持ち手（グリップ）を握っていない方の手で持つところ。銃身はアツアツなのでここを持って支えます。
・弾倉（マガジン）
着脱式の弾が入ってるところ。空になったら外して新しい弾倉を装着します。
・引き金（トリガー）
これを引くと弾が出る。
・ボルトキャリア
弾を発射して空になった薬莢を排出するところ。撃つ時に銃の横らへんからバラバラと舞うヤツ（空薬莢）の出口です。
・安全装置（セイフティ）
名前の通り。撃たない時はオン（弾が出ない位置）に合わせる。
・銃床（ストック）
撃つ時に肩を当てて銃を安定させるためのもの。
遠くで銃声が鳴っていた。
世界帝軍のオートマティックな渇いた銃声と、敵の古銃と思わしきロマンティックな発砲音。
（花火の爆発音みたい）
瓦礫の陰に身を潜めながら、彼女は呑気にそんな事を考える。しかし彼女の隣で同じく身を潜めるホクサイは、彼女以上に能天気だ。
「銃身が傷むわよ」
自身の銃口で地面に数式を書いている彼に、彼女は注意した。器用なものだが、銃身が汚れてしまっては弾の加速度が減滅し極端に威力が落ちる。自殺行為だ。
「おまえ、戦う気はあるの？」
「ないね」ホクサイは、数式を書き続けながらハッキリと言い切る。「良いアイデアが浮かんだのに、外じゃ何にもできない。退屈だね」
今日の任務はレジスタンスの潜伏先と思われる拠点の探索だった。その建物が彼らのアジトとなっている証拠を掴めれば十分だった。だから貴銃士は万が一の護衛のための一人しか連れて来ていない。しかし、そんな時に限って敵と真っ向から対峙し、想定外の銃撃戦に見舞われる。
こんな事ならアインスを連れてくれば良かった、と彼女は後悔した。
「ホクサイくんが戦ってくれないと、マスターちゃん死にます」
『良い子にしないと先生怒ります』と同じ抑揚で彼女は告げる。「ダイジョーブでしょ」と彼はあははと笑った。
「マスターちゃん強いから」
何だその投げやりな返事は。嫌味か。
「仕方のない子ね…」彼女はそう言って肩をすくめる。
こんな風に彼女に「子」と呼ばれるのが、ホクサイはいつも腑に落ちない。
彼は彼女を幼い頃から知っている。たちの悪い悪戯を仕掛けて、ファルにこっ酷く怒られて泣いていた少女を知っている。そんな少女に飴をあげて慰めた事だってある。寝る前に絵本を読み聞かせてあげた事も。
そんな自分を「子」呼ばわりとは。
「マスターちゃんはボクちゃんを敬うべきだ」カリカリと銃口を地面に擦りながら、不貞腐れた表情で彼は呟く。「お兄ちゃんって言ってみ」
「急に何言い出すの」
彼女は小さく溜息をつく。この貴銃士は、完全に戦闘意欲を失っている。夢中になれるものがあるのは良いことだが、本来の役目を放棄されてしまってはかなわない。
今のところ下っ端兵達の応戦で持ち堪えているが、もしあの中に「絶対高貴」とやらになる古銃の貴銃士がいたら厄介だ。そうでない事を祈るしかない。おまけに中距離での銃撃戦は得意ではないのだが、ホクサイがやる気の無い状態である以上、やはり自分一人で何とかしなければならないようだ。
銃声が近づいてくるのが分かった。距離を詰められている。
残存兵力と敵の数を目視するため、頭を出した。
チュンッ、と甲高く短い音が耳に響く。
すぐ横を掠める流れ弾。
数式を書いていた彼の銃口がピタリと止まる。
彼女は咄嗟に瓦礫の陰に隠れ、ドキドキと鼓動する心臓を意識する。良かった、生きている。
左の頬に熱を感じて指先で拭う。
白い手袋に僅かに血が滲んでいる。擦り傷だ。大した事はない。
顔は止してほしいものだわ、と彼女は小さく舌を打つ。
ガチン、と隣で鈍い音がした。
「マスター」本体に弾倉を装着した彼が、抑揚の無い声で囁く。「伏せて」
片膝を立てて瓦礫の上から銃口を向け、左手を素早く払って撃鉄を起こす。その手をハンドガードに添え、フロントサイトを標的に合わせて引き金を引く。
ダ、ダ、ダッと断続的な銃声。セミオート。
再び瓦礫の影に隠れ、弾倉を外して投げ捨てる。全三十発の中身が全て無くなる前にまた新たな弾倉へ取り替える。
瓦礫の上から銃口を向け、引き金を引く。
ダダダダダン、と長引く連射音。フルオート。
ボルトキャリアから飛び出す無数の空薬莢。
土埃と火薬臭が宙を舞う。
何度目かの連射の後、ふいにしんと静かになる。
「マスター」瓦礫に背をもたれ、銃床を抱えてハンドガードを肩で支え座り込むホクサイが、横目で彼女の生存確認。「息してる？」
両手で耳を塞いで瓦礫の陰に縮こまっていた彼女は、彼の言葉で呼吸をする事を思い出す。
「終わったの？」両耳から手を離して、彼女は掠れた声で尋ねる。
「まだ。撤退してる」ガスマスク越しの彼の瞳が冷たく光る。目だけ覗かせて敵方向を見据えたまま、彼女に尋ねた。
「殺す？」
彼は命令を待っている。
彼女は黙って首を横に振った。無用な深追いは避けたいところだ。
「ふぅん」殺せばいいのに、と不思議そうな表情を浮かべたものの、セーフティーレバーをオンにして彼は笑った。「マスターちゃん、優しいんだ」
「追うだけ無駄よ。弾の無駄」
喋りながら、彼女は生きた心地がしなかった。至近距離での銃声には未だに慣れない。隣で弾を撃ち込まれると、火薬の臭いと射撃の衝撃がこちらまで伝播する。彼の気分も。
「おまえ興奮したでしょう」
「そう？」
「フルオートが長かった。あの人数相手に撃ち過ぎよ」新兵じゃあるまいし、と彼女は呆れた目を向ける。
「まあ、頭にきたからね」
「頭にきた？」彼女は思い出したように地面を見下ろす。彼が思いついて記録に残していたアイデアは砂埃で跡形もない。「数式、消えちゃったわね」
おまえが頭にくるのも分かるわ、と彼女はさも分かったような顔をして頷いた。
「数式？ 何だっけ」覚えてないや、と何食わぬ顔でホクサイは答える。
「良いアイデアが浮かんだって言ってたじゃない」
彼は肩をすくめてみせる。簡単に忘れるくらいなら大したアイデアではないのだ。
じゃあどうして頭にきたの、と彼女は首を傾げる。考えているところを邪魔されたから怒ったんでしょう、と。
「
「え？」
「何でもないよ〜」
彼はそう言って本体を担いだまま立ち上がる。レジスタンスの残党共はすっかり退去して行った。敵味方構わず弾を撃ち込んでやったから、兵士を何人か負傷させたかもしれない。
「動ける者は手を貸して。息がある者は手当します。助けられる者は助けましょう」
彼女の合図により、動ける者は負傷した兵士を担ぐなり引き摺るなどして一つ所に寄せ集める。
「ボクちゃんも手伝おっか？」
へらっと笑いかけてくるホクサイに、「結構よ」と彼女は溜息を吐いた。
「おまえが近づくと、みな怖がるから」
そう言う彼女の横顔に擦り傷がある。
赤く僅かに滲んだ血。
やっぱ殺しておけば良かったな、とホクサイは口の中で呟いた。
赤は死の色だ。
そんなものに君を染めさせはしない。
＊＊＊
やはりホクサイを連れて来て良かった、と彼女は思い直した。
「ありがとう。お兄様」
護送のトラックの荷台に揺られながら、彼女はそう微笑みかける。
「何それ」ホクサイは、自身の銃身を念入りに掃除しながら素っ気ない返事をした。「馬鹿にしてるんでしょ」
この貴銃士は気まぐれで少々我儘だ。銃のくせにドンパチやるより屋内に篭って研究三昧の方に興味があるし、そのせいで任務にやる気を見せない事も多々ある。今日もそんな日だと思っていた。しかし、彼の中で何かが引き金となり、急にやる気を出してくれたものだから、こうして彼女は助かった。有り難い事である。
彼には忍耐力こそないが、戦時の咄嗟の判断力と瞬発力には眼を見張るものがある。冷静かつ迅速、正確。短い言葉で端的に話し、口数は最低限。正直に言うと、そういう時の彼はなかなかいい男だ。
今もまだ戦闘中の高揚感が残っているのか、彼女は無性に彼に甘えてみたくなった。
銃身をせっせと掃除する背中に後ろから抱きつく。
「……マスター？」
「怖かったの」背中越しに彼の鼓動を聞きながら目を瞑る。銃の鼓動を体感するなんて、不思議な感じだ。「おまえが助けてくれてほっとした。ありがとう」
彼が何も言わないので、彼女は少しがっかりする。しかし、無機物であるはずの彼の身体が仄かに温かい。
「ホクサイの身体、ぽかぽかしてる？」珍しいのね、と言いながら彼女は抱き締めていた彼を解放する。
「さっきの戦闘で、銃身が熱くなったから？」
「……たぶん」
嘘を吐いた、とホクサイは思った。
＿＿＿
アサルトライフルの部位名称など
・銃口（マズル）
弾が出るところ。作中ではここでホクサイくんが地面に数式を書いていますが多分そんなことはしないしできない。
・銃身（バレル）
銃口の手前らへん。ここで弾が加速するため汚れや歪みが生じると性能が落ちる。
実銃では射撃を続けるとここがアツアツになる。よくエフが舐めています。
・フロントサイト
照準装置。銃本体上部の後方にあるリアサイトという照準装置からこのフロントサイトを覗き、目標を定めます。
・撃鉄
撃鉄が起きて撃針を叩くことで火薬が爆発し弾が出る。
「撃鉄を起こす」……引き金を引けば撃鉄は起きるが、手動で起こした方が引き金が軽く撃ちやすく、「マジで殺ってやるよ」という合図らしい。ホクサイくんもマジで殺った。
・ハンドガード
銃の持ち手（グリップ）を握っていない方の手で持つところ。銃身はアツアツなのでここを持って支えます。
・弾倉（マガジン）
着脱式の弾が入ってるところ。空になったら外して新しい弾倉を装着します。
・引き金（トリガー）
これを引くと弾が出る。
・ボルトキャリア
弾を発射して空になった薬莢を排出するところ。撃つ時に銃の横らへんからバラバラと舞うヤツ（空薬莢）の出口です。
・安全装置（セイフティ）
名前の通り。撃たない時はオン（弾が出ない位置）に合わせる。
・銃床（ストック）
撃つ時に肩を当てて銃を安定させるためのもの。
