福耳になりたい福永君
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最近の福永君はやたら耳たぶを気にしている様子で触るようになった。
「ねえ、福永君」
私は授業終わりに帰り支度をしている福永君に尋ねた。
「何?◯◯さん」
「最近、やたら耳たぶを触ってるよね。なんで?」
福永君もイヤリングかピアスを着けたいのかな?
だけど、福永君からは以外な答えが返ってきた。
「伸ばしてるの」
「え?……伸ばしてる?なんで?」
福永君が考えていることは本当に謎だ。
だけど、そこが面白くて惹かれる。
「だって、◯◯さんが福耳好きだから」
「え?」
どこでそんな勘違いが生まれたのか。
確かに福耳の方がイヤリングを着けやすいと思うけど、だからって……。
「私そんなこと言っていないよ?」
「?!」
福永君は違うの?と言いたげな顔をしている。
大きな三白眼な目が更に大きくなった。
「だって、俺の耳たぶを薄いし小さいって言っていたから」
「それは事実を言っただけで、だからって厚くて大きいのが好きって意味じゃないよ?」
「そっか……」
どこか安心した表情を浮かべた福永君。
福永君は私が厚くて大きい耳たぶが好きだと勘違いをしていたから、それに近づけようとしてくれていたの?
なんでそんなこと……。
もしかして福永君も私のことを……。
だけど、それを口にする勇気は今の私にはない。
だから、代わりになるか分らないけれど、
「福耳だから好きなんじゃなくて、好きな人の耳たぶなら何でも好き……かな」
きっと今の私は顔が真っ赤になっているはずだ。
その証拠に顔が熱い。
こんな遠回しの言い方しかできないのに、これでは告白なんて夢のまた夢。
それなのに、
「俺、福 耳になるために長 くするよ。福永だけに」
なんて、福永君はユーモアを交えた返しをしてくれた。
本当に面白い人なんだから。好き。
「ふふふ、頑張ってね。応援してる」
「ありがとう。福耳になったら俺の気持ちを聞いてね」
「えっ……?」
「じゃあ、俺部活に行くから」
「ちょっ……えっ……福永君?!」
福永君は満足げに教室から出ていってしまった。
俺の気持ちって?!
私の勘違いじゃない?!
期待していてもいいってこと?!
それなら、何としてでも福永君には頑張ってもらわないと。
私はすぐさまスマホを取り出して“福耳になる方法”と検索をかけた。
ーーFinーー
「ねえ、福永君」
私は授業終わりに帰り支度をしている福永君に尋ねた。
「何?◯◯さん」
「最近、やたら耳たぶを触ってるよね。なんで?」
福永君もイヤリングかピアスを着けたいのかな?
だけど、福永君からは以外な答えが返ってきた。
「伸ばしてるの」
「え?……伸ばしてる?なんで?」
福永君が考えていることは本当に謎だ。
だけど、そこが面白くて惹かれる。
「だって、◯◯さんが福耳好きだから」
「え?」
どこでそんな勘違いが生まれたのか。
確かに福耳の方がイヤリングを着けやすいと思うけど、だからって……。
「私そんなこと言っていないよ?」
「?!」
福永君は違うの?と言いたげな顔をしている。
大きな三白眼な目が更に大きくなった。
「だって、俺の耳たぶを薄いし小さいって言っていたから」
「それは事実を言っただけで、だからって厚くて大きいのが好きって意味じゃないよ?」
「そっか……」
どこか安心した表情を浮かべた福永君。
福永君は私が厚くて大きい耳たぶが好きだと勘違いをしていたから、それに近づけようとしてくれていたの?
なんでそんなこと……。
もしかして福永君も私のことを……。
だけど、それを口にする勇気は今の私にはない。
だから、代わりになるか分らないけれど、
「福耳だから好きなんじゃなくて、好きな人の耳たぶなら何でも好き……かな」
きっと今の私は顔が真っ赤になっているはずだ。
その証拠に顔が熱い。
こんな遠回しの言い方しかできないのに、これでは告白なんて夢のまた夢。
それなのに、
「俺、
なんて、福永君はユーモアを交えた返しをしてくれた。
本当に面白い人なんだから。好き。
「ふふふ、頑張ってね。応援してる」
「ありがとう。福耳になったら俺の気持ちを聞いてね」
「えっ……?」
「じゃあ、俺部活に行くから」
「ちょっ……えっ……福永君?!」
福永君は満足げに教室から出ていってしまった。
俺の気持ちって?!
私の勘違いじゃない?!
期待していてもいいってこと?!
それなら、何としてでも福永君には頑張ってもらわないと。
私はすぐさまスマホを取り出して“福耳になる方法”と検索をかけた。
ーーFinーー
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