ゼロ日婚の果て
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「遠慮せず入れ」
「お邪魔します……」
玄関を抜けてリビングへと案内される。
思ったより良いところに住んでいた。
パッと見は女っ気のない部屋だけれど、隠しているだけかもしれない。
浮気されて振られた身としては、浮気相手にはなりたくないから、用心しないと。
そうは言っても既に酔った男女が部屋で2人きり。
何も起こらない訳が無い。
初めは本当にお酒を飲みながら喋っていただけだったのに。
「さっきも話したけど、元カレがね────」
買ってきたお酒とツマミをチビチビと口に運びながら、何回目かも分からない愚痴をこぼす。
「へぇ〜」
「もう、ありえなくて────」
ふと、頬杖をつきながら聞いていた相澤が私の首元を指差した。
「そのネックレスも元カレから?」
「え、あ、そう」
宝石が施されたハートのチャームが付いたネックレス。
確か、何かの記念日のときにプレゼントされたんだっけ。
物に罪はないけれど、いつまでも付けていると未練があるみたいで嫌だ。
「外そうかな」
「……」
「あれ……ん……おかしいな」
留め具をカチャカチャ弄るけれど、酔ったせいか中々外せない。
それを見かねた相澤は、
「貸してみろ」
スッと私の背後に回り込んだ。
外しやすいように髪をかき分けると、ネックレスはいとも簡単に外れた。
「ついでに処分してやる」
「ありがとう」
「ん」
さて、お酒を飲み直そうか、そう思っていたのに、背後の気配がなかなか消えない。
まだ何か用でもあるのか。
すると、後ろから急に抱きつくように覆われた。
「えっ、ちょっ……」
腕を外そうとしたら、逆に掴まれてしまった。
不健康そうな見た目なのに、何故こうも力が強いのか。
そして、むやみに私の手のひらをふにふにと握ってくる。
「何?」
「手、小さいな」
「アナタが大きいだけなのでは?」
初めは姿勢が悪くて気が付かなかったけれど、この男、実は背が高い。
だから、手もそれに見合った大きな手。
「耳、赤くなってる」
「あ、暑いだけよ」
そんな大きな手に握りしめられたまま、ゾクゾクさせられる低音ボイスで耳元で囁かれれば、スイッチが入ってしまう。
首筋を厭らしく舐め回され、うなじがゾワッとした。
所々お髭がくすぐったい。
「アンタ、良い匂いがするな……」
そんなはずない。
先ほどまで居酒屋にいたんだ。
煙草やら揚げ物の臭いが付き、私からもじんわり汗が出ているのが分かる。
「嘘ばっかり」
顔だけ相澤の方を向き、どちらかともなくキスを落とした。
「お邪魔します……」
玄関を抜けてリビングへと案内される。
思ったより良いところに住んでいた。
パッと見は女っ気のない部屋だけれど、隠しているだけかもしれない。
浮気されて振られた身としては、浮気相手にはなりたくないから、用心しないと。
そうは言っても既に酔った男女が部屋で2人きり。
何も起こらない訳が無い。
初めは本当にお酒を飲みながら喋っていただけだったのに。
「さっきも話したけど、元カレがね────」
買ってきたお酒とツマミをチビチビと口に運びながら、何回目かも分からない愚痴をこぼす。
「へぇ〜」
「もう、ありえなくて────」
ふと、頬杖をつきながら聞いていた相澤が私の首元を指差した。
「そのネックレスも元カレから?」
「え、あ、そう」
宝石が施されたハートのチャームが付いたネックレス。
確か、何かの記念日のときにプレゼントされたんだっけ。
物に罪はないけれど、いつまでも付けていると未練があるみたいで嫌だ。
「外そうかな」
「……」
「あれ……ん……おかしいな」
留め具をカチャカチャ弄るけれど、酔ったせいか中々外せない。
それを見かねた相澤は、
「貸してみろ」
スッと私の背後に回り込んだ。
外しやすいように髪をかき分けると、ネックレスはいとも簡単に外れた。
「ついでに処分してやる」
「ありがとう」
「ん」
さて、お酒を飲み直そうか、そう思っていたのに、背後の気配がなかなか消えない。
まだ何か用でもあるのか。
すると、後ろから急に抱きつくように覆われた。
「えっ、ちょっ……」
腕を外そうとしたら、逆に掴まれてしまった。
不健康そうな見た目なのに、何故こうも力が強いのか。
そして、むやみに私の手のひらをふにふにと握ってくる。
「何?」
「手、小さいな」
「アナタが大きいだけなのでは?」
初めは姿勢が悪くて気が付かなかったけれど、この男、実は背が高い。
だから、手もそれに見合った大きな手。
「耳、赤くなってる」
「あ、暑いだけよ」
そんな大きな手に握りしめられたまま、ゾクゾクさせられる低音ボイスで耳元で囁かれれば、スイッチが入ってしまう。
首筋を厭らしく舐め回され、うなじがゾワッとした。
所々お髭がくすぐったい。
「アンタ、良い匂いがするな……」
そんなはずない。
先ほどまで居酒屋にいたんだ。
煙草やら揚げ物の臭いが付き、私からもじんわり汗が出ているのが分かる。
「嘘ばっかり」
顔だけ相澤の方を向き、どちらかともなくキスを落とした。