約束はこの場所で
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実習3日目。
今日は戦闘訓練がないからか、医務室はひっそりと静まり返っていた。
ちなみに、リカバリーガール先生は、しばらく看護科のある学校の特別講師として出席するため、半日不在の日が続くらしい。
生徒の訪れもなく、備品の補充をしたり、棚を整頓したり、ベッドのシーツを丁寧に替えたりして過ごす。
ふと窓から柔らかい昼の光が差し込み、いつもと違うゆったりした空気が流れている。
そんなとき、ドアが静かに開く音がした。
振り返ると、そこには相澤君が。
「相澤君……。怪我?」
尋ねると、彼は小さく首を振った。
「いや……そうじゃなくて」
彼はそっと持ってきた保冷バッグをテーブルの上に置いた。
その中から出てきたのは、タッパに山盛りいっぱいのひじきの煮物。
「これ、昨日のお詫び。悪ふざけしたから」
「え、これ相澤君が……?」
「……作りすぎたから。……お裾分け」
偏見かもしれないけれど、普段から料理しなさそうな相澤君が、作りすぎたからって理由で、私にお裾分けするなんて考えられない。
どう見ても私のために作ってきてくれたのが見え見えの嘘。
思わずふっと笑いそうになる。
きっと、鉄分が多く含まれている食材を考えて、一生懸命作ってきてくれたんだろう。
だけど……。
「ねぇ、知ってる?ひじきって、実は鉄分ないんだよ?」
「は?!」
私の言葉に、相澤君は思わず素っ頓狂な声を漏らした。
「昔は鉄鍋でひじきを煮て作ってたから、その鍋の鉄分がひじきに移ったんだって。だから、ひじきには鉄分含まれていないんだよ」
「……」
相澤君は渋い顔でタッパを見つめている。
「話が違うじゃねぇか……」
おまけにブツブツと独り言を呟く。
その様子がおかしくて、我慢できずに肩を揺らして笑ってしまった。
「あははっ!」
「わ、笑うなよ……。いらないなら、無理して食べなくていい……」
「ごめん、ごめん。気持ちは凄く嬉しいよ。だから、ありがたく頂きます」
「……おう、好きなだけ持っていけ」
相澤君がそっぽを向きながらも耳まで赤くしているのを、私はそっと見つめた。
こんな静かな日もちょっといいかもしれない、なんて思った。
今日は戦闘訓練がないからか、医務室はひっそりと静まり返っていた。
ちなみに、リカバリーガール先生は、しばらく看護科のある学校の特別講師として出席するため、半日不在の日が続くらしい。
生徒の訪れもなく、備品の補充をしたり、棚を整頓したり、ベッドのシーツを丁寧に替えたりして過ごす。
ふと窓から柔らかい昼の光が差し込み、いつもと違うゆったりした空気が流れている。
そんなとき、ドアが静かに開く音がした。
振り返ると、そこには相澤君が。
「相澤君……。怪我?」
尋ねると、彼は小さく首を振った。
「いや……そうじゃなくて」
彼はそっと持ってきた保冷バッグをテーブルの上に置いた。
その中から出てきたのは、タッパに山盛りいっぱいのひじきの煮物。
「これ、昨日のお詫び。悪ふざけしたから」
「え、これ相澤君が……?」
「……作りすぎたから。……お裾分け」
偏見かもしれないけれど、普段から料理しなさそうな相澤君が、作りすぎたからって理由で、私にお裾分けするなんて考えられない。
どう見ても私のために作ってきてくれたのが見え見えの嘘。
思わずふっと笑いそうになる。
きっと、鉄分が多く含まれている食材を考えて、一生懸命作ってきてくれたんだろう。
だけど……。
「ねぇ、知ってる?ひじきって、実は鉄分ないんだよ?」
「は?!」
私の言葉に、相澤君は思わず素っ頓狂な声を漏らした。
「昔は鉄鍋でひじきを煮て作ってたから、その鍋の鉄分がひじきに移ったんだって。だから、ひじきには鉄分含まれていないんだよ」
「……」
相澤君は渋い顔でタッパを見つめている。
「話が違うじゃねぇか……」
おまけにブツブツと独り言を呟く。
その様子がおかしくて、我慢できずに肩を揺らして笑ってしまった。
「あははっ!」
「わ、笑うなよ……。いらないなら、無理して食べなくていい……」
「ごめん、ごめん。気持ちは凄く嬉しいよ。だから、ありがたく頂きます」
「……おう、好きなだけ持っていけ」
相澤君がそっぽを向きながらも耳まで赤くしているのを、私はそっと見つめた。
こんな静かな日もちょっといいかもしれない、なんて思った。
