探し人は誰ですか

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「本当にすみません。ここまで協力してもらって……」

「こっちこそ力になれんで悪かったな。どないする?調査延長する?」


2日掛けて関東と関西を探したけれど結果は出ず。
四国や九州のヒーロー科の学生がわざわざこっちまで来ている可能性も極めて低い。


「いいえ、明日から仕事ですし。もう彼のことは諦めます」


本音を言うと諦めたくないし、会いたかった。
だけど、私の記憶だけが頼りの捜索にも限界がある。


「そうか……」


あからさまに落ち込むファットガムさん。
そんな彼を励ます訳ではないけれど、私は本音を話した。


「見つけられなかったのは残念でしたけど、ファットガムさんたちとワイワイできたのは楽しかったので、それだけで充分です!」

「ほうかー!また困ったことがあったらいつでも頼ってくれよな!」

「はい!」

「ほな、今日も家まで送ったるさかい!」


昨日同様、環さんとはお別れをして2人で並んで帰る。

なんだか、助けてくれた彼も格好良かったけれど、ファットガムさんも格好良く見えてくる不思議。


「せや、俺たこ焼き作るのめちゃ上手いねん」

「はあ」


急になんの話だろうか。
ただ、偏見かもしれないけれど、関西弁を話すほとんどの人はたこ焼き作るのが上手いイメージ。


「今回は遠出せなかん都合ご馳走できんかったから、今度時間あるときにでも食べに来て」

「いいんですか?!」

「おん!飯はみんなで食べる方が美味いからな!」


こうして、ファットガムさんのたこ焼き作りのこだわりを聞きながら家路へと向かった。
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