脂肪=幸せの量
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あれから何度か太志郎さんを家に招待しては夜ご飯を振る舞うようになった。
「今日は生姜焼きとご飯、具沢山汁に、煮物を作ってみました!」
「うわー美味そう!」
「おかわりもありますから、遠慮なく言って下さいね!」
「昼も●●ちゃんの飯が食べれて、夜も食べられるなんて俺は幸せ者やな!」
「えへへ」
それなら、毎日でも作りますよ!
なんて言えたらいいのに、私は次のステップアップの言葉を言えないでいる。
そして、太志郎さんは美味い美味いとご飯粒一つ残さずに完食した。
もちろん、私のせいで太った、と文句を言うどころか幸せ太りした、と喜んでいる。
「ほな、今日もご馳走さん!」
「お粗末様です」
食器を洗い終わると、太志郎さんは仕事が残っているとかで直ぐに帰ってしまう。
「そろそろ帰らんと」
お昼にお店に来るときもクタクタなときがあるし、夜も仕事があるとか、なんの仕事をしているのだろうか。
「たまにはゆっくりしていけばいいのに」
「そうしたいんやけど……すまんな!」
「次はいつ来れますか?」
「うーん、突発で仕事が入るかもしれへんからなんとも言えんけど……●●ちゃんがええなら毎日でも来たいかな!」
私が言おうか悩んでいたことを、こうもあっさりと言うなんて。
「ってそれじゃあ食費が大変か!」
「来てください……」
「え?」
「いつでも待っていますから」
「そない可愛いこと言われると、帰りたくなくなってまうわ」
そんなことを言ってもアナタは仕事を優先するくせに。
ズルい人。
いや、ズルいのは私の方なのかもしれない。
こんなにも思わせぶりな態度をとっておいて、自分からははっきりとした想いを伝えていないんだもの。
私は太志郎さんが出ていった後も玄関を見つめて動けないでいた。
このままの関係は苦しい。
一人残された部屋で私はいつもそう思う。
「今日は生姜焼きとご飯、具沢山汁に、煮物を作ってみました!」
「うわー美味そう!」
「おかわりもありますから、遠慮なく言って下さいね!」
「昼も●●ちゃんの飯が食べれて、夜も食べられるなんて俺は幸せ者やな!」
「えへへ」
それなら、毎日でも作りますよ!
なんて言えたらいいのに、私は次のステップアップの言葉を言えないでいる。
そして、太志郎さんは美味い美味いとご飯粒一つ残さずに完食した。
もちろん、私のせいで太った、と文句を言うどころか幸せ太りした、と喜んでいる。
「ほな、今日もご馳走さん!」
「お粗末様です」
食器を洗い終わると、太志郎さんは仕事が残っているとかで直ぐに帰ってしまう。
「そろそろ帰らんと」
お昼にお店に来るときもクタクタなときがあるし、夜も仕事があるとか、なんの仕事をしているのだろうか。
「たまにはゆっくりしていけばいいのに」
「そうしたいんやけど……すまんな!」
「次はいつ来れますか?」
「うーん、突発で仕事が入るかもしれへんからなんとも言えんけど……●●ちゃんがええなら毎日でも来たいかな!」
私が言おうか悩んでいたことを、こうもあっさりと言うなんて。
「ってそれじゃあ食費が大変か!」
「来てください……」
「え?」
「いつでも待っていますから」
「そない可愛いこと言われると、帰りたくなくなってまうわ」
そんなことを言ってもアナタは仕事を優先するくせに。
ズルい人。
いや、ズルいのは私の方なのかもしれない。
こんなにも思わせぶりな態度をとっておいて、自分からははっきりとした想いを伝えていないんだもの。
私は太志郎さんが出ていった後も玄関を見つめて動けないでいた。
このままの関係は苦しい。
一人残された部屋で私はいつもそう思う。