可哀想で可愛いアナタが好き
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〜可哀想で可愛いアナタが好き〜
私は小さなヒーロー事務所のサイドキックをしている。
こんな私だけれど、ヒーロービルボードチャートJPで上位に位置している鷹見啓悟と同棲をしている。
たまたま一緒に仕事をする機会があり、それをきっかけに仲良くなり、そのまま……と言う奇跡みたいな流れである。
「痛っ」
そんな彼に見合う存在になりたくて、最近無理が集って派手に怪我をしてしまった。
だけど、そんなことは関係なく仕事はあるわけで、私は夜遅くに帰ってきた啓悟を起こさないようにベッドから起き上がった。
着替えをしていると、ベッドの方からゴソゴソと音が聞こえてきた。
「んっ……●●?」
「あ、ごめんね、起こしちゃった?」
「いや、大丈夫。仕事行くのか」
「うん」
着替えの手を止めずに返事をする。
包帯だらけの私の姿を見た啓悟は、
「怪我、増えていないか?」
眠い目を擦りながら聞いてきた。
「うん……」
「仕事、休めないのか」
「私の事務所、啓悟のところと違って小さいから。福利厚生がないのよね」
別に職場に対して不満はない。
私の実力ではその程度の場所でしか内定をもらえなかったから。
むしろ、拾ってくれただけありがたいと思っている。
そう思わないとやっていけなかった。
「そんなところ辞めて、俺のところに来ればいいのに」
「そこまで啓悟に甘えられないよ」
ただですら生活費のほとんどを出してもらっている身。
これ以上後ろめたい思いをしたくない。
「それなら、せめて今日だけは休めよ。有給ほとんど残ってるんだろ?」
「うん……」
有給なんて名ばかりで利用できない。
知らない間に利用している扱いか、いつの間にか消滅している。
行くなと言わんばかりに、後ろから優しく抱きしめてくれる啓悟。
「そんな怪我しているのに、好きな人を更に危ない目に合わせたい彼氏なんていないでしょ」
気持ちは嬉しい。
「でも……」
「本当に頑固なんだから。そういうところも好きだけど。こうなったら気を失うまでイかせまくって、寝かしつけるしかないかな」
「え?」
振り向いて啓悟の顔を見ると、冗談を言っているようには思えなかった。
心なしか抱きしめている腕に力がこもったようにも感じた。
「せっかく着替えたところ悪いけど、もう一度脱がせるよ」
そのまま私はベッドへと連れ戻されてしまった。