Interview with HERO
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取材4日目。
この日はあいにくの雨。
ここへ来る途中から怪しい天気だったけれど、雨天中止だなんて聞いていなかったから。
雨宿りできそうな場所も、屋上へ出る扉を開けて直ぐのところに付いている屋根のみ。
だって、このビルの屋上には「H」とマークされたヘリポートしかないから。
離着陸の妨げになるものは置いていない。
「ホークスもヘリコプターみたいに雨の日でも飛べるのかな」
羽が雨を吸って身体が重くなって飛べなくなる可能性もある。
しばらくすると、風も強まってきた。
雨が当たらない場所で待機しているのにも関わらず、横殴りの雨が当たる。
本格的に酷くなる前に帰ろうかな。
でも、もし私が帰った後にホークスがやってきたら?
いや、一昨日は私が待たされたんだから、少しくらい待たせてもいいだろう。
それに、忙しいホークスは私みたいに長時間待つなんてしないだろうし。
あと5分待っても来なければ帰ろう。
「……ふふっ」
不意に笑いが溢れた。
私って相当往生際が悪いのかも。
そう言って一昨日も粘って、結局1時間も待ったんだから。
「なーに、笑ってんの」
いつも、唐突に現れる。
「ホークス……」
しかも変なタイミングで。
「こんな雨の中待ってなくてもいいのに」
「ホークスだって、こんな雨の中来てくれたじゃん」
お互い様なのだ。
「聞きたいことかできたんだけど」
「何?」
「雨の中でも問題なく最速で飛べるの?」
「……雨覆 って知ってる?」
「雨覆?」
「そう。気流の流れをスムーズにしたり、風切羽が濡れるのを防ぐ役割も担っている羽毛。だから、普段と変わらずに飛べるよ」
「へ〜」
「ま、理屈ではそうなんだけど、俺も人なんでね。どうしても雨の日はテンション下がってスピードは落ちるかな」
そう言って濡れた髪を掻き上げた姿がとても格好良くて、見入ってしまった。
「そういう訳で、今日の仕事は終わり」
「お疲れ様です」
「どう?今から一緒に飛んでみる?ちゃんと最速出せるか試しに」
「濡れたくないので遠慮します」
「ははは。冷たいなー」
でも、晴れた日なら……。
一度は彼の腕に抱かれて空を飛んでみたいと思った。
この日はあいにくの雨。
ここへ来る途中から怪しい天気だったけれど、雨天中止だなんて聞いていなかったから。
雨宿りできそうな場所も、屋上へ出る扉を開けて直ぐのところに付いている屋根のみ。
だって、このビルの屋上には「H」とマークされたヘリポートしかないから。
離着陸の妨げになるものは置いていない。
「ホークスもヘリコプターみたいに雨の日でも飛べるのかな」
羽が雨を吸って身体が重くなって飛べなくなる可能性もある。
しばらくすると、風も強まってきた。
雨が当たらない場所で待機しているのにも関わらず、横殴りの雨が当たる。
本格的に酷くなる前に帰ろうかな。
でも、もし私が帰った後にホークスがやってきたら?
いや、一昨日は私が待たされたんだから、少しくらい待たせてもいいだろう。
それに、忙しいホークスは私みたいに長時間待つなんてしないだろうし。
あと5分待っても来なければ帰ろう。
「……ふふっ」
不意に笑いが溢れた。
私って相当往生際が悪いのかも。
そう言って一昨日も粘って、結局1時間も待ったんだから。
「なーに、笑ってんの」
いつも、唐突に現れる。
「ホークス……」
しかも変なタイミングで。
「こんな雨の中待ってなくてもいいのに」
「ホークスだって、こんな雨の中来てくれたじゃん」
お互い様なのだ。
「聞きたいことかできたんだけど」
「何?」
「雨の中でも問題なく最速で飛べるの?」
「……
「雨覆?」
「そう。気流の流れをスムーズにしたり、風切羽が濡れるのを防ぐ役割も担っている羽毛。だから、普段と変わらずに飛べるよ」
「へ〜」
「ま、理屈ではそうなんだけど、俺も人なんでね。どうしても雨の日はテンション下がってスピードは落ちるかな」
そう言って濡れた髪を掻き上げた姿がとても格好良くて、見入ってしまった。
「そういう訳で、今日の仕事は終わり」
「お疲れ様です」
「どう?今から一緒に飛んでみる?ちゃんと最速出せるか試しに」
「濡れたくないので遠慮します」
「ははは。冷たいなー」
でも、晴れた日なら……。
一度は彼の腕に抱かれて空を飛んでみたいと思った。