Interview with HERO
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取材2日目。
昨日の晩は試しにコマ送りの画像をつなぎ合わせて無音動画を作ってみた。
結論から言うとすごく疲れた。
一度にあんな大量のデータを送ったことないし、編集も普段しないから。
だから、もうしない。
「ふぁ〜」
眠いけれどホークスの忙しい時間を割いてもらっているから、遅刻は厳禁。
大欠伸をしつつも彼を待った。
ところが、約束の時間を過ぎてもホークスは現れなかった。
「仕事が忙しいのかな」
そりゃあNo.3のヒーローだし、暇なワケないよね。
それなのに1週間毎日15分も私のために時間を取ってくれていること自体が奇跡なんだ。
あと少しだけ待ってみて来なかったら帰ろう。
その間にも私はネタになることがないか、と双眼鏡で景色を眺めた。
……。
「おっ」
ここから少し離れたところでボヤが上がっているのを見つけた。
あの低層階ビルからだ。
いつ頃からそうなっていたのか。
家事か、事件か。
どっちにしろ見ない理由はない。
ひょっとして、ホークスはあそこでヒーロー活動をしているのかな?
しばらくすると、消防車が駆けつけて、無事に火が消された。
建物は半焼とまではいかないけれど、中々の被害だろう。
このくらい、と言っては不謹慎だけれど、近場で野次馬共が写真を撮っていることが多いため、私がわざわざ記憶する必要はない。
だけれど、こういった場合は騒動に乗っかり、強盗や引ったくりなどの二次被害が起こる可能性がある。
そう言った証拠になるかもしれないから、私は騒ぎが落ち着くまで目を離さない。
「あっ!」
ほら、案の定。
赤いキャップを深く被ってマスクを着けた人が野次馬の一人の鞄から何かを抜いた。
さて、情報を提供しに行きますが。
双眼鏡を外すと同時に強い風が吹いた。
かと思えば、目の前にホークスの姿があった。
「ホークス!?」
身に付けている服装は所々黒い汚れが付いており、ほのかに灰の臭いがした。
立派な赤い羽も心なしか少ないような……。
あのボヤ騒ぎが起こったことろから飛んできたのだろう。
「撮った?!」
おそらくスリのことだろう。
「赤いキャップにマスク」
傍から聞いたら意味が分からないことだろうけれど、ホークスには充分な情報だったみたいで、
「でかした!」
それだけ言うと、瞬く間に飛んでいった。
「さすがNo.3ヒーロー。忙しいね」
ゴシップを撮るのは嫌いじゃないけれど、こうやって良いことに役立てる写真を撮ることも、悪い気はしない。
「空が青いや」
数分前と同じ空なのに、なぜこうも青く見えるのか。
ビルの鉄製の手すりにもたれ掛かりながら、私はそんなことを考えた。
昨日の晩は試しにコマ送りの画像をつなぎ合わせて無音動画を作ってみた。
結論から言うとすごく疲れた。
一度にあんな大量のデータを送ったことないし、編集も普段しないから。
だから、もうしない。
「ふぁ〜」
眠いけれどホークスの忙しい時間を割いてもらっているから、遅刻は厳禁。
大欠伸をしつつも彼を待った。
ところが、約束の時間を過ぎてもホークスは現れなかった。
「仕事が忙しいのかな」
そりゃあNo.3のヒーローだし、暇なワケないよね。
それなのに1週間毎日15分も私のために時間を取ってくれていること自体が奇跡なんだ。
あと少しだけ待ってみて来なかったら帰ろう。
その間にも私はネタになることがないか、と双眼鏡で景色を眺めた。
……。
「おっ」
ここから少し離れたところでボヤが上がっているのを見つけた。
あの低層階ビルからだ。
いつ頃からそうなっていたのか。
家事か、事件か。
どっちにしろ見ない理由はない。
ひょっとして、ホークスはあそこでヒーロー活動をしているのかな?
しばらくすると、消防車が駆けつけて、無事に火が消された。
建物は半焼とまではいかないけれど、中々の被害だろう。
このくらい、と言っては不謹慎だけれど、近場で野次馬共が写真を撮っていることが多いため、私がわざわざ記憶する必要はない。
だけれど、こういった場合は騒動に乗っかり、強盗や引ったくりなどの二次被害が起こる可能性がある。
そう言った証拠になるかもしれないから、私は騒ぎが落ち着くまで目を離さない。
「あっ!」
ほら、案の定。
赤いキャップを深く被ってマスクを着けた人が野次馬の一人の鞄から何かを抜いた。
さて、情報を提供しに行きますが。
双眼鏡を外すと同時に強い風が吹いた。
かと思えば、目の前にホークスの姿があった。
「ホークス!?」
身に付けている服装は所々黒い汚れが付いており、ほのかに灰の臭いがした。
立派な赤い羽も心なしか少ないような……。
あのボヤ騒ぎが起こったことろから飛んできたのだろう。
「撮った?!」
おそらくスリのことだろう。
「赤いキャップにマスク」
傍から聞いたら意味が分からないことだろうけれど、ホークスには充分な情報だったみたいで、
「でかした!」
それだけ言うと、瞬く間に飛んでいった。
「さすがNo.3ヒーロー。忙しいね」
ゴシップを撮るのは嫌いじゃないけれど、こうやって良いことに役立てる写真を撮ることも、悪い気はしない。
「空が青いや」
数分前と同じ空なのに、なぜこうも青く見えるのか。
ビルの鉄製の手すりにもたれ掛かりながら、私はそんなことを考えた。