遮るものは何もない
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待ち合わせ時間が近付くにつれ、心臓の鼓動がどんどん早くなる。
夕方になり、駅前の通りにはカラフルな提灯が灯り始め、浴衣姿の人々や親子連れや友達同士、カップルの笑い声がそこかしこに聞こえてくる。
私は手鏡で身だしなみをもう一度チェックした。
さすがに浴衣までは用意できなかったけど、淡い色のワンピースと、アップにまとめた髪。
ホークスは仕事だと言っていたけれど、少しでも綺麗に見られたかったから。
歩いて神社の近くまで行くと、警備中のヒーローたちがあちこちに立っているのが目に入る。
少し緊張しながら辺りを探していると、人混みの向こうから、いつもの赤い翼が見えた。
「お、●●ちゃん!早いね、お疲れ様」
ホークスが、わざとらしく軽い調子で手を振ってくれた。
ヒーローコスチュームの上から、警備用のビブスを羽織っている。
「凄い人ですね。迷子になっちゃいそうです」
私がそう言うと、彼はにっと笑い、ポケットから小さな箱を取り出した。
「そういうと思って、こんなのを用意してみました」
中には可愛らしい鈴のついたイヤリング。
それを受け取り、軽く揺らすと綺麗な音色がした。
「もしはぐれたら、その鈴の音を鳴らして。どこにいても見つけ出すから」
「本当ですか?」
だって、ホークスの個性って背中についている赤い翼、『剛翼』だったはず。
それなのに、こんな小さな鈴の音が聞こえるのだろうか。
頭にはてなを浮かべていると、それを察してくれた彼が説明をしてくれた。
「俺の羽には振動を感じ取る機能があって、視界に入らなくても周囲の状況を読み取れるんだ」
「へぇ〜そうだったんですね」
さすがヒーローだなぁ、なんて思いながらイヤリングを耳につけた。
「じゃあ、警備がてら少し屋台を回ろうか」
境内の屋台街を歩きながら、たこ焼きやりんご飴、金魚すくいを見て回る。
決して買ったりするワケじゃないけれど、一緒にいるだけで楽しかった。
まるで、ホークスの彼女になった気分。
だけど、行き交う人々がホークスに気が付くと、
「おっ、ホークスじゃん!警備お疲れ様です!」
「こんなときも仕事かー、大変だな」
「よかったらこれ持っていきなよ」
と、気さくに話しかける。
中には商品の焼き鳥や焼きトウモロコシなんかも持たせてくれて、気がつけばホークスの両腕は食べ物でいっぱいに。
その光景を見ると、やっぱり私は彼とは違う存在なんだと思い知らされる。
「こんなに食べられないな〜……。●●ちゃんはどれ食べる?」
と、困り顔のホークスは商品を差し出してきた。
「えっと……じゃあ……いちご飴で」
「おっけー、いちご飴ね……はいっ」
「ありがとうございます」
ツヤツヤした飴でコーティングされたいちご飴は、甘酸っぱくてとても美味しかった。
夕方になり、駅前の通りにはカラフルな提灯が灯り始め、浴衣姿の人々や親子連れや友達同士、カップルの笑い声がそこかしこに聞こえてくる。
私は手鏡で身だしなみをもう一度チェックした。
さすがに浴衣までは用意できなかったけど、淡い色のワンピースと、アップにまとめた髪。
ホークスは仕事だと言っていたけれど、少しでも綺麗に見られたかったから。
歩いて神社の近くまで行くと、警備中のヒーローたちがあちこちに立っているのが目に入る。
少し緊張しながら辺りを探していると、人混みの向こうから、いつもの赤い翼が見えた。
「お、●●ちゃん!早いね、お疲れ様」
ホークスが、わざとらしく軽い調子で手を振ってくれた。
ヒーローコスチュームの上から、警備用のビブスを羽織っている。
「凄い人ですね。迷子になっちゃいそうです」
私がそう言うと、彼はにっと笑い、ポケットから小さな箱を取り出した。
「そういうと思って、こんなのを用意してみました」
中には可愛らしい鈴のついたイヤリング。
それを受け取り、軽く揺らすと綺麗な音色がした。
「もしはぐれたら、その鈴の音を鳴らして。どこにいても見つけ出すから」
「本当ですか?」
だって、ホークスの個性って背中についている赤い翼、『剛翼』だったはず。
それなのに、こんな小さな鈴の音が聞こえるのだろうか。
頭にはてなを浮かべていると、それを察してくれた彼が説明をしてくれた。
「俺の羽には振動を感じ取る機能があって、視界に入らなくても周囲の状況を読み取れるんだ」
「へぇ〜そうだったんですね」
さすがヒーローだなぁ、なんて思いながらイヤリングを耳につけた。
「じゃあ、警備がてら少し屋台を回ろうか」
境内の屋台街を歩きながら、たこ焼きやりんご飴、金魚すくいを見て回る。
決して買ったりするワケじゃないけれど、一緒にいるだけで楽しかった。
まるで、ホークスの彼女になった気分。
だけど、行き交う人々がホークスに気が付くと、
「おっ、ホークスじゃん!警備お疲れ様です!」
「こんなときも仕事かー、大変だな」
「よかったらこれ持っていきなよ」
と、気さくに話しかける。
中には商品の焼き鳥や焼きトウモロコシなんかも持たせてくれて、気がつけばホークスの両腕は食べ物でいっぱいに。
その光景を見ると、やっぱり私は彼とは違う存在なんだと思い知らされる。
「こんなに食べられないな〜……。●●ちゃんはどれ食べる?」
と、困り顔のホークスは商品を差し出してきた。
「えっと……じゃあ……いちご飴で」
「おっけー、いちご飴ね……はいっ」
「ありがとうございます」
ツヤツヤした飴でコーティングされたいちご飴は、甘酸っぱくてとても美味しかった。
