Interview with HERO
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
取材1日目。
半信半疑になりながらも昨日と同じ時間に例のビルへ登った。
まだホークスは来ていない。
まあ、約束をすっぽかされても昨日の写真を売るだけ。
しっかりとデータは残してある。
彼が来る前にボイスレコーダーの電源を入れておこう。
ポケットに手を入れると、
「ボイスレコーダーはなしね」
「あっ……」
いつの間にか登場したホークスに手早く腕を掴まれて、没収されてしまった。
本当に速すぎる男なんだから。
仕方がないからカバンからメモ用紙とペンを取り出した。
「メモも禁止」
「それじゃあ忘れちゃうし、情報を聞き出すなんて……」
そもそも私はカメラマンであって記者ではない。
だけど、言うことを聞かないとこの15分のチャンスすら逃してしまうかもしれないから、仕方がなく従う。
こうなればコマ送り写真を繋ぎ合わせて無音の映像でも作るか?
それで読唇術で会話を再現……。
果てしない作業だ。
私が話す内容に困っていると、
「単純にお喋りを楽しもうよ。ほら、リラックス」
なんて、余裕を見せる。
そもそもホークスが嘘を吐く可能性がある。
それならばと手始めに、
「好きなヒーローは誰ですか?」
「エンデヴァーさんだね。彼がいたからヒーローを目指した」
「どんな世の中にしたいですか?」
「ヒーローが暇を持て余す世の中にしたいね」
嘘偽りない。と言うか、このくらいの情報なら調べればすぐに出てくる。
それがお見通しなのか、ホークスは逆に尋ねてきた。
「そんな堅苦しい質問でいいの?」
分かっている。分かっているけども。
「……」
「ほら、恋人はいないんですか、とか」
「それじゃあ、恋人はいますか?」
「残念ながらいないね」
自分から聞くように誘導しておいていないのかよ。
話が広がらない。
なんとか“YES”の回答を導きたい。
その後も何かと質問したけれど、有力な情報は得られなかった。
「あ、時間だ。ごめんね、仕事に戻らないと。それじゃあ、また明日」
ホークスは私が別れの挨拶をする前に飛び立ってしまった。
相変わらず速すぎる男。
明日はもっとちゃんとした質問が出来るように考えておかないと。
その前に、今日のデータの整頓かな。
そう思いながら荷物をまとめていると、いつの間にかポケットにボイスレコーダーが返されていた。
「本当に速いんだから」
半信半疑になりながらも昨日と同じ時間に例のビルへ登った。
まだホークスは来ていない。
まあ、約束をすっぽかされても昨日の写真を売るだけ。
しっかりとデータは残してある。
彼が来る前にボイスレコーダーの電源を入れておこう。
ポケットに手を入れると、
「ボイスレコーダーはなしね」
「あっ……」
いつの間にか登場したホークスに手早く腕を掴まれて、没収されてしまった。
本当に速すぎる男なんだから。
仕方がないからカバンからメモ用紙とペンを取り出した。
「メモも禁止」
「それじゃあ忘れちゃうし、情報を聞き出すなんて……」
そもそも私はカメラマンであって記者ではない。
だけど、言うことを聞かないとこの15分のチャンスすら逃してしまうかもしれないから、仕方がなく従う。
こうなればコマ送り写真を繋ぎ合わせて無音の映像でも作るか?
それで読唇術で会話を再現……。
果てしない作業だ。
私が話す内容に困っていると、
「単純にお喋りを楽しもうよ。ほら、リラックス」
なんて、余裕を見せる。
そもそもホークスが嘘を吐く可能性がある。
それならばと手始めに、
「好きなヒーローは誰ですか?」
「エンデヴァーさんだね。彼がいたからヒーローを目指した」
「どんな世の中にしたいですか?」
「ヒーローが暇を持て余す世の中にしたいね」
嘘偽りない。と言うか、このくらいの情報なら調べればすぐに出てくる。
それがお見通しなのか、ホークスは逆に尋ねてきた。
「そんな堅苦しい質問でいいの?」
分かっている。分かっているけども。
「……」
「ほら、恋人はいないんですか、とか」
「それじゃあ、恋人はいますか?」
「残念ながらいないね」
自分から聞くように誘導しておいていないのかよ。
話が広がらない。
なんとか“YES”の回答を導きたい。
その後も何かと質問したけれど、有力な情報は得られなかった。
「あ、時間だ。ごめんね、仕事に戻らないと。それじゃあ、また明日」
ホークスは私が別れの挨拶をする前に飛び立ってしまった。
相変わらず速すぎる男。
明日はもっとちゃんとした質問が出来るように考えておかないと。
その前に、今日のデータの整頓かな。
そう思いながら荷物をまとめていると、いつの間にかポケットにボイスレコーダーが返されていた。
「本当に速いんだから」