魔法のおにぎり
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休みの日は専ら美味しいものを求めて食べ歩き。
今日はあのお店に決めた。おにぎり専門店のおにぎり宮。
「いらっしゃいませ。お好きな席へどうぞ」
店内はテーブル席が少しの後はカウンター席。
他にお客さんはいなかったけれど、テレビが付いていたので、若い店員さん……店主さんかな?と二人きりでも気まずくない雰囲気だった。
リノベーションしたのかは分からないけれど、お店が新しめなところ、親からお店を継いだのではなく、若くして起業したことが伺える。
テイクアウトをするつもりだったけれど、メニューを見ているとあれこれ食べたくなったので、ゆっくり腰を下ろすことにした。
「焼きたらこと菜飯おにぎりにお味噌汁を付けてください」
おにぎりのサイズが分からないので、取り敢えず2個。
食べられそうなら追加しよう。
受験勉強の夜食で母がよく作ってくれたおにぎり。
大学生になって一人暮らしを始めてからは食べなくなった。
だって、お茶碗にご飯をよそえばいいのに、わざわざおにぎりを握らないといけない理由がない。
「お待たせしました」
綺麗な三角のおにぎりに海苔の隙間から見える具。
作っているところを見ていたけれど、型ハメではなく手で握ってこの形は綺麗。
「いただきます」
焼きたらこを一口。
「美味しい」
「ふふ、お客さん、ようやく笑うてくれた」
「!?」
突然店主さんが話しかけてきて驚いてしまった。
「お客さん、さっきからずっと難しい顔しとったで」
最近では学校の勉強の影響で無意識に料理の味、大きさ、見た目、お店の内装、雰囲気など評価まがいのことを考えながらご飯を食べていたのかもしれない。
「飯のときくらいは何も考えんで食べた方が旨いで」
確かに、食べ歩きを始めたときは何も考えずに食べていた。
「店主さんは食べる方と作る方、どっちが好きですか?」
「え?」
初心に返り、ふと思い出したことを口に出してしまった。
「あ、いえ。何でもないです」
変なことを聞いてしまった。
急いで残りのおにぎりを頬張り、味噌汁を飲み干した。
「美味しかったです。また来ます」
店主さんが私のことを忘れた頃にまた来よう。
今日はあのお店に決めた。おにぎり専門店のおにぎり宮。
「いらっしゃいませ。お好きな席へどうぞ」
店内はテーブル席が少しの後はカウンター席。
他にお客さんはいなかったけれど、テレビが付いていたので、若い店員さん……店主さんかな?と二人きりでも気まずくない雰囲気だった。
リノベーションしたのかは分からないけれど、お店が新しめなところ、親からお店を継いだのではなく、若くして起業したことが伺える。
テイクアウトをするつもりだったけれど、メニューを見ているとあれこれ食べたくなったので、ゆっくり腰を下ろすことにした。
「焼きたらこと菜飯おにぎりにお味噌汁を付けてください」
おにぎりのサイズが分からないので、取り敢えず2個。
食べられそうなら追加しよう。
受験勉強の夜食で母がよく作ってくれたおにぎり。
大学生になって一人暮らしを始めてからは食べなくなった。
だって、お茶碗にご飯をよそえばいいのに、わざわざおにぎりを握らないといけない理由がない。
「お待たせしました」
綺麗な三角のおにぎりに海苔の隙間から見える具。
作っているところを見ていたけれど、型ハメではなく手で握ってこの形は綺麗。
「いただきます」
焼きたらこを一口。
「美味しい」
「ふふ、お客さん、ようやく笑うてくれた」
「!?」
突然店主さんが話しかけてきて驚いてしまった。
「お客さん、さっきからずっと難しい顔しとったで」
最近では学校の勉強の影響で無意識に料理の味、大きさ、見た目、お店の内装、雰囲気など評価まがいのことを考えながらご飯を食べていたのかもしれない。
「飯のときくらいは何も考えんで食べた方が旨いで」
確かに、食べ歩きを始めたときは何も考えずに食べていた。
「店主さんは食べる方と作る方、どっちが好きですか?」
「え?」
初心に返り、ふと思い出したことを口に出してしまった。
「あ、いえ。何でもないです」
変なことを聞いてしまった。
急いで残りのおにぎりを頬張り、味噌汁を飲み干した。
「美味しかったです。また来ます」
店主さんが私のことを忘れた頃にまた来よう。