どれくらい経っただろうか。

爆豪君や他のヒーロー科の人たちは？
大怪我とかしていないかな？

私のサポートアイテムは？
途中で故障とか誤作動で爆発とかしていないだろうか。

大人しく待っていることしかできなくてもどかしい。


ーーーー


しばらくすると、ボロボロになったヒーロー科の生徒達が戻ってきた。
真っ先に爆豪君を探した。

擦り傷だらけだが、スタスタ歩けるようで安心した。
サポートアイテムもパッと見は大丈夫そうに見える。


「爆豪君！」

「●●、お前のヒーロー活動は完遂した」


完遂？
そんなことより、変なあだ名ではなく初めて私の名前を呼んでくれた……！？


「ヴィランどもを完膚なきまで叩きのめして、高評価を勝ち取ってきた」


自信満々に言い放つ爆豪君。


「じゃなくて」

「あ゛？まだなんかあるのか、クソサポ」


ダメだ。呼び方が戻った。
でも、その方が爆豪君らしい。


ーーーー


この事件は外部に漏れないよう隠蔽された。
多少の建物破損はあったものの、訓練で崩壊したことになった。

私は事件以来爆豪君とは中々顔を合わせなくなったが、“発明品を作ることが私のヒーロー活動”彼がそう言ってくれたことを胸に日々精進している。




ーーFinーー