主役を喰らうヒロイン
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7月に入り、間もなく夏休み。
帰り支度を済ませ、校門を出ようとしたとき。
「あれ、寧人じゃん。どうしたの?」
体操着姿の寧人が門にもたれ掛かっていた。
「●●、ちょっと付き合って」
「あーはいはい」
いつものアレか、と思って訓練場に向かおうとしたら、私の手を掴んで制してきた。
「訓練場行かないの?」
「いや、今日はそうじゃなくて……」
何だか言いにくそうな寧人。
ひょっとして本当の告白!?
夏休みで会えなくなるから、その前に告白しておこうって言うアレ!?
それで、夏祭りとか花火大会とか一緒に行こうって言うアレ!?
しかし寧人の口からは、
「勉強を教えてほしくて」
だよねー。告白なワケないよね。分かっていた。
「赤点でも取ったの?」
「その通り!こちとら、トラブルメーカー。トラブルってのは未熟者が引き起こすんだよ!」
何故か自信満々。その無駄に強いメンタルに呆れた。
いや、だからこそヒーローを目指せるのかもしれない。
「夏休みの林間合宿で補習をするから、他の赤点組に差をつけようと思ってね!」
いやいや、赤点の段階で差がついているから。
でも、そうか。夏休みは合宿で会えないのか。
なんだか寂しいな。
去年までは付き合っていなくても、暗黙の了解で一緒に夏のイベントを共にしていた。
今年は行けないのかな。
そんなことを考えていると、
「ほら、ボサッとしていないで●●の家に行くぞ」
「えー私の家でやるのー?」
「部屋が散らかっているなら僕の部屋でもいいけど」
「散らかっていないし!」
夏休みに入ってからのことなんて後回し。
今はただ、この時間を大切にしよう。
「ところで何で体操着なの?」
「A組のヒステリック爆発男に燃やされた」
「どうせ寧人がちょっかいかけたんでしょ」
「そんなことないさ!ただ、顔の悪さと頭の悪さは比例しないんだなって言っただけ」
「それなら顔は良いのに頭が悪い寧人って……」
「今何か言った?」
「何もー?」
本当に寧人は残念なイケメンなんだから。
帰り支度を済ませ、校門を出ようとしたとき。
「あれ、寧人じゃん。どうしたの?」
体操着姿の寧人が門にもたれ掛かっていた。
「●●、ちょっと付き合って」
「あーはいはい」
いつものアレか、と思って訓練場に向かおうとしたら、私の手を掴んで制してきた。
「訓練場行かないの?」
「いや、今日はそうじゃなくて……」
何だか言いにくそうな寧人。
ひょっとして本当の告白!?
夏休みで会えなくなるから、その前に告白しておこうって言うアレ!?
それで、夏祭りとか花火大会とか一緒に行こうって言うアレ!?
しかし寧人の口からは、
「勉強を教えてほしくて」
だよねー。告白なワケないよね。分かっていた。
「赤点でも取ったの?」
「その通り!こちとら、トラブルメーカー。トラブルってのは未熟者が引き起こすんだよ!」
何故か自信満々。その無駄に強いメンタルに呆れた。
いや、だからこそヒーローを目指せるのかもしれない。
「夏休みの林間合宿で補習をするから、他の赤点組に差をつけようと思ってね!」
いやいや、赤点の段階で差がついているから。
でも、そうか。夏休みは合宿で会えないのか。
なんだか寂しいな。
去年までは付き合っていなくても、暗黙の了解で一緒に夏のイベントを共にしていた。
今年は行けないのかな。
そんなことを考えていると、
「ほら、ボサッとしていないで●●の家に行くぞ」
「えー私の家でやるのー?」
「部屋が散らかっているなら僕の部屋でもいいけど」
「散らかっていないし!」
夏休みに入ってからのことなんて後回し。
今はただ、この時間を大切にしよう。
「ところで何で体操着なの?」
「A組のヒステリック爆発男に燃やされた」
「どうせ寧人がちょっかいかけたんでしょ」
「そんなことないさ!ただ、顔の悪さと頭の悪さは比例しないんだなって言っただけ」
「それなら顔は良いのに頭が悪い寧人って……」
「今何か言った?」
「何もー?」
本当に寧人は残念なイケメンなんだから。