意地っ張りちゃんと見栄っ張り君
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体育祭当日。
物間君には行かないと言ったけれど、やっぱり気になる。
少しくらいなら見てもいいよね。
物間君に見つからないよう帽子を深く被り直し、いざ会場へ入場。
「うわー、人がいっぱい」
競技は既に始まっており、会場内は熱気で溢れ返っている。
申し訳程度に変装してきたけれど、会場の人の多さを見て、その必要もなかった。
帽子のツバを元の位置に戻し、視界を広くして空いている席を探す。
……あ、あそこの席空いている。
席に座る頃には2つ目の競技に差し掛かっていた。
どうやら第2種目は騎馬戦。
ただ、騎馬戦と言っても私の知っているルールとは違い、鉢巻を取られても騎手が地面に足を付けない限り続行、と言うもの。
また鉢巻も第1種目である障害物競走の順位によって点数が異なるらしい。
その中でも1位だった緑谷君と言う男の子の鉢巻には桁外れの点数が書かれていた。
1000万点って凄い……。
てか、物間君が1位じゃないのか……。
その物間君はチームメイトと楽しそうにウォーミングアップをしていた。
物間君の点数は……。
「35点……」
何でそんなに低いの?
あえての作戦?
手を抜いた?
どちらにせよ、第1種目を見ていない私には判断できない。
間もなく、審判の合図とともに騎馬戦がスタート。
選手たちは一斉に1000万と書かれた鉢巻を巻いた彼に襲い掛かる。
だけど、物間君のチームだけは違うチームを狙う。
そして油断しているチームの騎手からこっそりと鉢巻を奪い取った。
周りをよく見えている。
私はこっそりガッツポーズをした。
……。
…………。
奪い奪われ激しい戦いの末、7分経過した段階で物間君のチームは2位。
凄い、凄いよ物間君!
きっと第1種目の成績が悪かったのも計算なんだろう。
感心していると、物間君たちは爆破個性持ちの騎手と対面していた。
だけど物間君の個性はコピー。
あんなヴィラン顔のヤツの個性を真似してやっつけちゃえ。
「頑張れー!」
気づけば、私は思わず大声で叫んでいた。
すると、その声が届いたかのように、見事に鉢巻をゲット!
このまま逃げ切れば……!
そう思った矢先、逆にヴィラン顔に次々と鉢巻を奪われ、気付けば物間君の持ち点はゼロ。
そのままタイムオーバーを迎えた。
ああ……ここで終わりか。
惜しい、あと少しだったのに。
物間君は最終種目まで残れなかったけれど、せっかくだし最後まで見ていこうかな。
でも、その前にお昼休憩。
会場前にはたくさんの屋台が並んでいた。
観客はその屋台の場所へ流れていく。
それにつられて私も歩み始める。
すると、先ほどの競技の感想を口々にする観客の声が聞こえてきた。
「3位の騎手って普通科のヤツだよな?凄ぇよな」
「本当ソレ」
「それなのに、途中まで2位だった物間のチーム……」
「所詮B組の集まりって感じだよな」
物間君がB組?
だって、A組の中でもトップだって……。
順調だって言っていたのに。
耳を疑った。
何かの間違いだって思いたかった。
「ねぇ、今のどう言うこと!?」
気が付いたときには会話に割り込んでいた。
「は?なんだよお前」
「どう言うことって、何がだよ」
私がいきなり割って入ったことで、2人は怪訝そうな顔をした。
いけない、つい感情的になってしまった。
手を心臓に当て落ち着かせる。
それから再度質問を投げ掛けた。
「物間君がB組って……本当なの?」
2人は顔を見合わせた後、あっさり答えてくれた。
「あー、そのこと。本当だぜ?」
「信じられないならB組のやつらに聞いてみればいい。丁度あそこにいるし」
ほら、と指を差された方を見ると、物間君と物間君の騎馬を務めた生徒たちがいた。
「教えてくれて、ありがとうございました」
2人に軽く頭を下げ、お礼を述べる。
物間君に内緒で応援に来ていることなんてすっかり頭から抜け落ちた私は、彼の元へ足を動かした。
「物間君!」
彼の名前を呼ぶと、物間君は少し驚いたように振り返った。
「●●ちゃん……なんでここに……」
騎馬を組んでいた人たちは、何かを察したのか、そそくさと私たちから離れていく。
「私のことより、なんで嘘なんか……っ!」
けれど、そこで周囲の視線に気付く。
まだ人は多く残っていて、好奇の目がこちらに向けられている。
こんなところで話すべきじゃない。
「……ちょっと付いてきて」
込み上げる想いをかろうじて飲み込んで、私は小さく促した。
そして、ためらいもせず物間君の手をぎゅっと掴む。
物間君は、少し戸惑った表情を見せたものの、素直に私の手に引かれるまま、一言も反論せずついてきた。
人々の流れに逆らいながら、私は物間君を静かな場所へと連れて行った。
物間君には行かないと言ったけれど、やっぱり気になる。
少しくらいなら見てもいいよね。
物間君に見つからないよう帽子を深く被り直し、いざ会場へ入場。
「うわー、人がいっぱい」
競技は既に始まっており、会場内は熱気で溢れ返っている。
申し訳程度に変装してきたけれど、会場の人の多さを見て、その必要もなかった。
帽子のツバを元の位置に戻し、視界を広くして空いている席を探す。
……あ、あそこの席空いている。
席に座る頃には2つ目の競技に差し掛かっていた。
どうやら第2種目は騎馬戦。
ただ、騎馬戦と言っても私の知っているルールとは違い、鉢巻を取られても騎手が地面に足を付けない限り続行、と言うもの。
また鉢巻も第1種目である障害物競走の順位によって点数が異なるらしい。
その中でも1位だった緑谷君と言う男の子の鉢巻には桁外れの点数が書かれていた。
1000万点って凄い……。
てか、物間君が1位じゃないのか……。
その物間君はチームメイトと楽しそうにウォーミングアップをしていた。
物間君の点数は……。
「35点……」
何でそんなに低いの?
あえての作戦?
手を抜いた?
どちらにせよ、第1種目を見ていない私には判断できない。
間もなく、審判の合図とともに騎馬戦がスタート。
選手たちは一斉に1000万と書かれた鉢巻を巻いた彼に襲い掛かる。
だけど、物間君のチームだけは違うチームを狙う。
そして油断しているチームの騎手からこっそりと鉢巻を奪い取った。
周りをよく見えている。
私はこっそりガッツポーズをした。
……。
…………。
奪い奪われ激しい戦いの末、7分経過した段階で物間君のチームは2位。
凄い、凄いよ物間君!
きっと第1種目の成績が悪かったのも計算なんだろう。
感心していると、物間君たちは爆破個性持ちの騎手と対面していた。
だけど物間君の個性はコピー。
あんなヴィラン顔のヤツの個性を真似してやっつけちゃえ。
「頑張れー!」
気づけば、私は思わず大声で叫んでいた。
すると、その声が届いたかのように、見事に鉢巻をゲット!
このまま逃げ切れば……!
そう思った矢先、逆にヴィラン顔に次々と鉢巻を奪われ、気付けば物間君の持ち点はゼロ。
そのままタイムオーバーを迎えた。
ああ……ここで終わりか。
惜しい、あと少しだったのに。
物間君は最終種目まで残れなかったけれど、せっかくだし最後まで見ていこうかな。
でも、その前にお昼休憩。
会場前にはたくさんの屋台が並んでいた。
観客はその屋台の場所へ流れていく。
それにつられて私も歩み始める。
すると、先ほどの競技の感想を口々にする観客の声が聞こえてきた。
「3位の騎手って普通科のヤツだよな?凄ぇよな」
「本当ソレ」
「それなのに、途中まで2位だった物間のチーム……」
「所詮B組の集まりって感じだよな」
物間君がB組?
だって、A組の中でもトップだって……。
順調だって言っていたのに。
耳を疑った。
何かの間違いだって思いたかった。
「ねぇ、今のどう言うこと!?」
気が付いたときには会話に割り込んでいた。
「は?なんだよお前」
「どう言うことって、何がだよ」
私がいきなり割って入ったことで、2人は怪訝そうな顔をした。
いけない、つい感情的になってしまった。
手を心臓に当て落ち着かせる。
それから再度質問を投げ掛けた。
「物間君がB組って……本当なの?」
2人は顔を見合わせた後、あっさり答えてくれた。
「あー、そのこと。本当だぜ?」
「信じられないならB組のやつらに聞いてみればいい。丁度あそこにいるし」
ほら、と指を差された方を見ると、物間君と物間君の騎馬を務めた生徒たちがいた。
「教えてくれて、ありがとうございました」
2人に軽く頭を下げ、お礼を述べる。
物間君に内緒で応援に来ていることなんてすっかり頭から抜け落ちた私は、彼の元へ足を動かした。
「物間君!」
彼の名前を呼ぶと、物間君は少し驚いたように振り返った。
「●●ちゃん……なんでここに……」
騎馬を組んでいた人たちは、何かを察したのか、そそくさと私たちから離れていく。
「私のことより、なんで嘘なんか……っ!」
けれど、そこで周囲の視線に気付く。
まだ人は多く残っていて、好奇の目がこちらに向けられている。
こんなところで話すべきじゃない。
「……ちょっと付いてきて」
込み上げる想いをかろうじて飲み込んで、私は小さく促した。
そして、ためらいもせず物間君の手をぎゅっと掴む。
物間君は、少し戸惑った表情を見せたものの、素直に私の手に引かれるまま、一言も反論せずついてきた。
人々の流れに逆らいながら、私は物間君を静かな場所へと連れて行った。
