告白する相手を間違えました
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ベッドに入ったは良いけれど、中々寝付けない。
なんとなくスマホを見ると、矢巾君からメッセージが来ていた。
“まだ起きてる?今から近くの公園まで出てこれる?”
なんだろう。
眠れないし、少しくらいならいいかな。
私は返信をしてから、上着を羽織って家を出た。
矢巾君の言っていた公園は私の家からは近いけれど、彼の家からだとどうだろう。
公園に着くと、既に矢巾君がいた。
「●●ちゃん、来てくれてありがとう」
「矢巾君、来るの早いね」
「あー、うん。●●ちゃんの様子がおかしかったのが気になって……」
「もしかして、ずっと公園で待っていたの?」
「あ、いや、一度帰ったよ?だけど、公園に着いてからなんて連絡すれば良いのか分からなくて、こんな時間になりました」
それでも、長い時間公園にいたことになる。
「どうして?」
「え?」
「私、帰りのときにずっと感じ悪かったよね?」
「いや、俺のせいかなと思って。理由は……ごめん、考えても分からなかったから教えてほしいんだけど。これ以上嫌われたくないから」
なんで嫌われると思ったの?
矢巾君からしたら、私が告白した方なのに。
「嫌いになんてならないよ。怒っていた訳じゃないし」
「本当?」
「ただ、その……不安だったのかもしれない」
「不安?」
「矢巾君に後ろめたいことがあったから、そのうち他の子になびくんじゃないかって」
「後ろめたいこと……聞いてもいい?」
伝えることによって私が楽になりたいだけなのかもしれない。
だから、これで別れることになったら甘んじて受け入れよう。
私はコクリと頷いてから静かに話し始めた。
「あの告白の手紙、本当は矢野君に渡す予定だったの」
「……」
「騙すつもりじゃなかったの。だけど、本当にごめんなさい」
ついに言ってしまった。
これを聞いて矢巾君はどう思っただろうか。
幻滅、呆れ、怒り。
しかし、矢巾君を見ると、落ち着いた様子で口を開いた。
「知っていた」
「へ?」
……知っていた?
「手紙が俺の下駄箱に入れられていたのは本当だけど、手紙の宛名、ちゃんと矢野宛になっていたから」
やっぱりそうだったんだ。手紙、何回も読み返したから。
だとしたら、
「なんで……」
それならなんで矢巾君があの場に来たの?
「好きだから」
「?」
「矢野のことが好きでも……それでも俺は●●ちゃんのことが好きだから。矢野に取られたくなかった。考えただけで耐えられなかった。それなら仮に振られても俺があの場に行きたかった。それで●●ちゃんと仲良くなるきっかけになれば」
「矢巾君……」
「ごめんね。俺の方が後ろめたいことがあったんだ。だけど、こんな俺だけど●●ちゃんへの思いは本物だから」
「……」
「●●ちゃん、こんな形で思いを伝えちゃったけど、まだ俺にチャンスはある?」
チャンスも何も、私は……。
「もうとっくに矢巾君のことが好きになっちゃったよ。チャラいって言われているけれど、優しいの分かったし、部活は一生懸命だし……………矢巾君のことを知れば知るほど惹かれていって……」
「●●ちゃん、抱きしめて良い?」
「……うん」
ゆっくりと私に近づき、優しく包みこんでくれた矢巾君。
彼と触れていると、ザワザワした苦しさがなくなっていく。
「俺たち、勘違いでも嘘でもなく、本当に付き合っているってことでいい?」
「うん」
「それじゃあ、これからは俺だけを見てくれる?」
「うん、矢巾君も私だけを見てね」
「もちろん。今も昔も●●ちゃんしか見ていないよ」
私たちはどちらともなく、そっと唇を重ねた。
ーーFinーー
なんとなくスマホを見ると、矢巾君からメッセージが来ていた。
“まだ起きてる?今から近くの公園まで出てこれる?”
なんだろう。
眠れないし、少しくらいならいいかな。
私は返信をしてから、上着を羽織って家を出た。
矢巾君の言っていた公園は私の家からは近いけれど、彼の家からだとどうだろう。
公園に着くと、既に矢巾君がいた。
「●●ちゃん、来てくれてありがとう」
「矢巾君、来るの早いね」
「あー、うん。●●ちゃんの様子がおかしかったのが気になって……」
「もしかして、ずっと公園で待っていたの?」
「あ、いや、一度帰ったよ?だけど、公園に着いてからなんて連絡すれば良いのか分からなくて、こんな時間になりました」
それでも、長い時間公園にいたことになる。
「どうして?」
「え?」
「私、帰りのときにずっと感じ悪かったよね?」
「いや、俺のせいかなと思って。理由は……ごめん、考えても分からなかったから教えてほしいんだけど。これ以上嫌われたくないから」
なんで嫌われると思ったの?
矢巾君からしたら、私が告白した方なのに。
「嫌いになんてならないよ。怒っていた訳じゃないし」
「本当?」
「ただ、その……不安だったのかもしれない」
「不安?」
「矢巾君に後ろめたいことがあったから、そのうち他の子になびくんじゃないかって」
「後ろめたいこと……聞いてもいい?」
伝えることによって私が楽になりたいだけなのかもしれない。
だから、これで別れることになったら甘んじて受け入れよう。
私はコクリと頷いてから静かに話し始めた。
「あの告白の手紙、本当は矢野君に渡す予定だったの」
「……」
「騙すつもりじゃなかったの。だけど、本当にごめんなさい」
ついに言ってしまった。
これを聞いて矢巾君はどう思っただろうか。
幻滅、呆れ、怒り。
しかし、矢巾君を見ると、落ち着いた様子で口を開いた。
「知っていた」
「へ?」
……知っていた?
「手紙が俺の下駄箱に入れられていたのは本当だけど、手紙の宛名、ちゃんと矢野宛になっていたから」
やっぱりそうだったんだ。手紙、何回も読み返したから。
だとしたら、
「なんで……」
それならなんで矢巾君があの場に来たの?
「好きだから」
「?」
「矢野のことが好きでも……それでも俺は●●ちゃんのことが好きだから。矢野に取られたくなかった。考えただけで耐えられなかった。それなら仮に振られても俺があの場に行きたかった。それで●●ちゃんと仲良くなるきっかけになれば」
「矢巾君……」
「ごめんね。俺の方が後ろめたいことがあったんだ。だけど、こんな俺だけど●●ちゃんへの思いは本物だから」
「……」
「●●ちゃん、こんな形で思いを伝えちゃったけど、まだ俺にチャンスはある?」
チャンスも何も、私は……。
「もうとっくに矢巾君のことが好きになっちゃったよ。チャラいって言われているけれど、優しいの分かったし、部活は一生懸命だし……………矢巾君のことを知れば知るほど惹かれていって……」
「●●ちゃん、抱きしめて良い?」
「……うん」
ゆっくりと私に近づき、優しく包みこんでくれた矢巾君。
彼と触れていると、ザワザワした苦しさがなくなっていく。
「俺たち、勘違いでも嘘でもなく、本当に付き合っているってことでいい?」
「うん」
「それじゃあ、これからは俺だけを見てくれる?」
「うん、矢巾君も私だけを見てね」
「もちろん。今も昔も●●ちゃんしか見ていないよ」
私たちはどちらともなく、そっと唇を重ねた。
ーーFinーー
